2024年3月12日火曜日

秋田・由利高原鉄道に花開いた「オーディオ文化」

9日(土)、母の一回忌が郷里の由利本荘市で行われた。                          
一年ぶりに親戚が集まった。話題は後継者問題。農業は離農者が増え集約化が進んでいる。地方でも結婚しない若者が増える傾向にあり心配である。また、電子部品大手のTDKが進出したため、TDKへの転職者が増えており、地元企業への影響が表面化しているようだ。熊本に半導体工場が進出したケースと似ている。産業構造の変化に伴う歪である。
10日(日)、由利高原鉄道に乗る。この鉄道、1985年(昭和60)国鉄矢島線の転換でできた第3セクターである。羽後本荘、矢島間23キロ。鳥海山の山裾を走る。由利高原鉄道に乗車したのははじめてである。車内は「ひな祭り」の飾りが一杯である。第三セクターとしての創意工夫の一端。電車が羽後本荘から2つ目を通過し、鮎川駅に向かう。車窓の左手に巨大なTDKの工場が見えてくる。(写真・下)工場の先のお結び型の山が日住山。子供の頃、鳥海山とともに馴染んだ山である。
前川駅で下車。目と鼻の先にある「駅前食堂」を尋ねる。なんとここは関東の音楽グループ「龍ヶ崎ゲヴァントハウス」のメンバーである熊谷さんが経営する食堂なのである。熊谷さんの案内で2階の大広間へ。この大広間、昔は宴会場だったが、今は熊谷さんの意向で、オーディオルームに変身している。熊谷さん自慢の機材で、LPレコードの音を聴く。
デジタルサウンドでは得られないアナログサウンドを堪能。鳥海山の山裾に花開いたオーディオ文化がそこにあった。


2024年3月6日水曜日

池上 彰さん、宗教を語る(中)宗教法人はなぜ無税なのか。

 池上さんんは語る「 宗教団体のほとんとが宗教法人です。学校も会社も法人です。法人というのは法律上、人と同じように扱うということなんです。土地を持つことも施設を持つこともできます。宗教団体も教祖がいなくなった時になくってしまっては困りますし、宗教施設を持てるように宗教法人というものを作ったわけです」
そういえば、趣味の団体が団体名で銀行の口座を作ろうとしたら作れなかったが、NPO法人になったら、団体名で口座を作ることができたという事例があった。
「法人になると、法人税や固定資産税など、さまざまな税を納めなくてはなりません。しかし、宗教法人はそれらの税金を納めなくてもよかったり、軽減されます。それは会社の場合は利益を追求するわけでしょう。だから利益がでたら納めてもらいましょう。しかし、宗教法人は金儲けのためではなく、あくまでもお祈りのためだから利益はでない。信者の幸せのために皆でお祈りする法人だから税金はとらない、ということなんですね。現実問題としては信者が高齢化したり、減少して経営的にギリギリで税金をかけたら、潰れそうな法人が一杯あるという事情もあります」
「宗教法人だからといって、全く税金がかからないかというと、そうではありません。お賽銭やお布施は非課税ですが、駐車場の料金収入や、神主さんやお坊さんの給料には所得税がかかります」「今、ムリにお金を集めているというので、解散命令がでている宗教法人がありますね。これは宗教法人としての解散であり、法人としては残ってもよい、ただし、税金はかけます。ということです」
さすが池上さん、実にわかりやすい。(下)ではキリスト教、イスラム教についてどう語ったか、まとめてみたい。


2024年3月4日月曜日

池上 彰さん、宗教を語る(上)神道と仏教

 

2月24日のゴールデンタイム、テレビ朝日が開局65周年記念番組として「博士ちゃんVS池上 彰 コラボSP」を放送した。この番組で、宗教問題を取り上げた。大手マスコミが宗教をテーマに取り上げるのは画期的である。池上 彰さんの解説にひきつけられた。
池上さんは神道と仏教のについてこう語った。
「日本で生まれた独自の宗教、それが神道(しんとう)です。全国にたくさんある神社が神道の宗教施設です。神道は日本の生活文化に浸透した古代から続く民族的な宗教です。原点は人間以外の山や川、動物、植物に神や神聖なものが宿るという自然崇拝です。八百万(やおろず)の神といいますね、これは神が八百万いるということではなく、ありとあらゆるところに神がいるとう意味です。「トイレの神様」という言葉があります。これはトイレにも神様がいるからきれいに使わなくてはいけない。あらゆることに感謝する。これが神道の宗教行動の原点なんです。ただし、神道は「こうしなさい」とは教えないんですよ。キリスト教とかイスラム教というように”教”ではないでしょう。神道は”道”でしょう。あくまで”生きる道”なんです。自然を大切にする、それに感謝する、そういう生き方の”道”なんです。
古くから日本には神道が定着していたのですが、およそ1500年前、仏教が渡来してきました。仏教はインド、ネパールあたりで生まれ、中国を経由して日本にやってきました。聖徳太子が仏教を基礎にして日本を作ろうとしたので、仏教が日本に広まりました。八百万の神の一つとして神道の国、日本は仏教を受け入れたわけです。「神仏習合」という言葉があります。結果として神道と仏教が混在し、お葬式はお寺で、法事もお寺で、お宮参りとか初詣は神社でという現象が起きているわけです。これは神道のおおらかさからきているわけです。
 神道のトップといえば誰でしょう。それは天皇陛下です。日本の神々の政を司り、国民の幸せ、国の安泰、世界平和を護ることが天皇陛下の重要な役割です」
 池上さんの解説を聞いて、日本外交の原点は「神道」におくべきではないかと感じた。



2024年3月2日土曜日

マイ・パーフェクトディ(役所広司主演作に感動)

3月1日(金)朝、霧雨、「グランドゴルフ」の日なのだが、この天気だとやるのかどうかわからい。いつもは会場(3キロ先)まで自転車で行くのであるが、車で8時出発。会場に着くと、5人くらいおり、グランドにはプレー用の旗も立っていたが、風が冷たいので、退散。
9時30分、銀行に行き、今月のお小遣いを引き出す。
10時30分、郵便局へ。仙台在住の司法書士に相続分譲証書と相続分譲確認書を書留で送付。(実は母方の遺産相続の手続きが済んでなかったのである)
11時15分。PCデポットへ。カード会社パスワードの切替がうまくいかないのでパソコンを持ち込む。担当者の操作で解決。
12時00分、「シネプレックス」つくばへ。役所広司主演の「PERFECT DAYS」のチケット購入。開場は13:00からなので、近所の中華料理店に入る。昼定食の量の多さ(写真)に驚く。美味しかったけど半分しか入らなかった。
13:10~15:20「PERFECT DAYS」鑑賞。
 主人公は都の掃除職員なのだがインテリ。仕事の行帰りにミュージックカセットを聴き、就寝前に幸田文の文学書を読む。行きつけの屋台、カウンターバー、大衆浴場。前半はほとんど無言。後半に切ない人間模様が展開。明け方、音楽を聴きながら掃除用具の入った軽ワゴンを運転し、首都高を通って渋谷の仕事場に向かう幕切れはたまらなかった。
 この映画、監督がドイツ人(写真上、ウェンスタース監督と役所広司)だと知って驚いた。ヒントは日本の”禅”にあったそうだ。そういえば静謐で美しい映画でもあった。
 3月1日は全てのもの事が美味く処理できた「MY PERFECT DAY」でだった。




2024年2月24日土曜日

世界の星!ニッポン!株価市場最高値

 元日の日本経済新聞の一面トップのタイトルは「昭和99年・ニッポン反転”解き放て”」だった。「2024年、日本に住む人の半数が50才を超える。一方で20才~64才の内、20~30代の比率は37,7%で底打ちして上っていく。人は減るが若返る」若い世代の発想を大胆に活かし、世界に向けて野心を持つことでニッポンを反転できる、しなくてはいけない」という内容だった。
あれから50日、なんと日経平均株価が史上最高値となった。1月4日、33,288円だった株が39,098円となった。15%の値上がりである。株価を押し上げた大きな要因の一つが、円安・ドル高やインバウンド(訪日観光客)を追い風にした堅調な企業業績だといわれる。今後はAI(人工頭脳)の利用拡大による関連産業の発展も期待される。先端産業のモノづくりを得意とする日本の出番である。
株価急騰の大きな要因の一つは海外の投資家の日本産業に対する熱い眼差しである。
武力を背景にした国々の横暴が猛威を奮う昨今、日本の技術力を背景にした発展は希望の星である。
3月になればドジャーズの大谷選手の活躍が世界を席巻。日本は産業、スポーツ・文化の両輪で世界の人々に勇気を与える。2024年の年末には株高の影響が中小企業にも波及し、ニッポンの反転は本物になる、また、そうしなければならない。
戦争をしている国のトップは暗殺に怯え、国民は徴兵、密告に怯える。武力を背景にして領土を拡大したところで国の地位は向上しないし、国民の幸せもない。因みに、一人当たりの名目GTPはアメリカ8位、$83,063、日本37位、$34,535、ロシア74位、$13,324、中国75位、$13,156位である。





2024年2月17日土曜日

81才、ヨレヨレのゴルフ。(基本はやはり足・腰)でもこんな楽しいことはない。

70代後半から、球は飛ばない、グリーンまわりのアプローチは行ったり、来たり、グリーン上では3パットも度々、上ってみれば120打という惨めさである。
それでも誘っていただけるのは、80過ぎだと、どれくらいヨレヨレになるのだろう?という見本になるかららしい。何しろ、この年になると、「クラブを忘れる」「自分の打った球がわからない」など、若い方々に迷惑をかけるばかりである。
16日は今年はじめてゴルフに誘っていただいた。自宅までの送迎付きであり有難い。
今回は第一打でミスしないように務めた。できればフェアウェイまで飛ばしたい。クラブヘットが走る高さ、方向を確認し、前方に力強く振り抜くことに務めた。結果、6割方、フェアウェイまで飛んだ。170ヤード飛んだケースもあり、まだやれると思った。球を正確に打つにはフォームが大切だが、基本は足・腰だということを痛感。
15番ショートホール。距離170ヤード。(左図)第一打、いい当たりだったが、打球が低かったため、前方の窪地(濃い緑)に落球。5メートルの窪地に球は落ちていた。グリーンまでの距離は90ヤード。球が窪地からでるだけで良いと思い7番アイアンで思いっきり打ち込む。球が上ったのが見えた。ややあって頭上から「ナイスオン」という仲間の声。ピン側2mにオンしており、ワンパットで沈めてパー。記憶に残るスーパープレーだった。
やはり、ゴルフは面白い。お誘いがあったら絶対付き合おう。
(写真は霞台カントリー。左池、バンカー付砲台グリーン。ヨレヨレプレーヤーはいつも大叩き)


2024年2月12日月曜日

小澤征爾のラデッキーに送られた、定年退職パーティ


 小澤征爾が6日、88才で亡くなった。「日本人が西洋音楽でどこまでやれるか!」ついに小澤はカラヤン、バーンスタインを継ぐ偉大な指揮者となった。世界の共通語であるクラシック音楽の分野で日本人の才能が通用し、頂点に立てることを実証した。
クラシック音楽は文化的な価値は高いが商売にはならない。毎年正月、生中継されるウィーンフィルのニューイヤーコンサートのCDの売れ行きも良くて1万枚といわれている。ところが、小澤が指揮した2002年のニューイヤーコンサートのCDは70万枚売れた。
CDの販売を担当したのはユニバーサルミュージック。70万枚はクラシック分野としては空前絶後だという。同社はDVDの販売には興味を示さなかった。これに手をだしたのが、カセットテープメーカーのTDK。なんと5万枚のオファーを提示して販売権を獲得。売上は10万枚を突破した。
2002年、私はDVDの販売を担当したTDKの子会社にいた。この年は定年退職の年だった。子会社の社長は小澤・ウィーンフィルDVDのヒットに大感激。空前絶後の定年退職パーティを開催した。場所は有楽町の外国特派員記者クラブ。参加者はTDK、関連業界、計87名だった。私は女子社員から花束をいただいた後、小澤・ウィーンフィルが演奏するラデッキー行進曲で退場した。