2024年2月12日月曜日

小澤征爾のラデッキーに送られた、定年退職パーティ


 小澤征爾が6日、88才で亡くなった。「日本人が西洋音楽でどこまでやれるか!」ついに小澤はカラヤン、バーンスタインを継ぐ偉大な指揮者となった。世界の共通語であるクラシック音楽の分野で日本人の才能が通用し、頂点に立てることを実証した。
クラシック音楽は文化的な価値は高いが商売にはならない。毎年正月、生中継されるウィーンフィルのニューイヤーコンサートのCDの売れ行きも良くて1万枚といわれている。ところが、小澤が指揮した2002年のニューイヤーコンサートのCDは70万枚売れた。
CDの販売を担当したのはユニバーサルミュージック。70万枚はクラシック分野としては空前絶後だという。同社はDVDの販売には興味を示さなかった。これに手をだしたのが、カセットテープメーカーのTDK。なんと5万枚のオファーを提示して販売権を獲得。売上は10万枚を突破した。
2002年、私はDVDの販売を担当したTDKの子会社にいた。この年は定年退職の年だった。子会社の社長は小澤・ウィーンフィルDVDのヒットに大感激。空前絶後の定年退職パーティを開催した。場所は有楽町の外国特派員記者クラブ。参加者はTDK、関連業界、計87名だった。私は女子社員から花束をいただいた後、小澤・ウィーンフィルが演奏するラデッキー行進曲で退場した。

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