2011年12月30日金曜日

ビビアン・リーを探して(NHK)



 今年のブログは上田ご夫妻にお目にかかったのが、最終ページになるはずだった。
しかし、録画しておいた「永遠のヒロインその愛と素顔”ビビアン・リーを探して”」(NHK)を見て、書かずにはいられなかった。
 
 この番組は曾孫のソフィーが、ビビアン・リーの身内の子孫や共演者に会い、実像に迫るというものである。
 ビビアン・リーといえば「風とともに去りぬ」であまりにも有名だが、この番組を見て、彼女の実人生そのものが、スカーレットのように情熱的で波乱に満ちたものであり、最後は躁鬱病にかかってしまう悲劇的なものだった。(1967年没、53才)
 彼女は三度結婚しているが、三度の結婚について彼女はこう語っている。
 最初の夫、リーからは「生き方」を、2番目の夫、オリビエからは「人を愛すること」を、そして3番目の夫、ジャックからは「孤独と向き会う」ことを・・・。
 3番目の夫との寝室には枕元にオリビエの写真が飾られ、それをジャックは黙認していたという。
 そのジャックの回想が、カセットに録音されていた。そのカセットがなんと、小生が勤務していたTDKブランドだった。録音年が1987年となっている。当時、小生はカセットテープの商品企画をしていた。TDKカセットは世界のトップブランドでイギリスではシェア60%に達していた。これはイギリスに派遣されていた川崎さん、ジョンさんなど現地社員による努力の結果だった。ビビアン・リーと共に、当時海外で活躍されていた方々の顔が目に浮かび、目頭が熱くなった。(写真は小生、手作りのDVDと番組の一部)
 

2011年12月27日火曜日

感謝!上田ご夫妻(カナダより来日)



 昨日(26日)東京・六本木、グランドハイヤットホテルヘ行った。
カナダから来日し、このホテルに滞在されている上田和男ご夫妻のお招きだった。同ホテルのレストラン「旬房」に12時におうかがいした。西宮聡彦さんも一緒だった。
 上田さんからはたびたび自筆の本をいただいていた。そのお返しということで、小生が今年出版した「感謝」をお送りした。奥様がこの本を読んで下さった。また、西宮さんは、彼がアメリカにいた時、上田さん宅でピアノを弾いた。それが、奥様の記憶に残っていた。つまり、小生と西宮さんの招待は奥様の希望でもあったようだ。
 上田さんは1969年生まれ、住友金属、TDK、ジョンソンの役員等を歴任された後、現在はカナダで住宅会社を経営されている。年金生活者の小生(1942年生)にとっては雲の上の存在である。
 お会いして、上田さんも奥様も若々しいのでビックリした。奥様は読書家で現在は宮本輝を愛読されているという。見識も会社経営者のご主人にひけをとらないようにお見受けした。こんな素敵なご夫妻にご招待いただき、自分の運の良さに、天にも昇る一時だった。感謝!上田ご夫妻である。
 ところで、この日、昼に六本木におうかがいするために、8時からのスーパーのバイトを前倒しして6時30分からはじめた。真っ暗だった。上田ご夫妻、西宮さんとお別れして4時に松戸駅で元日本記録メディア工業会常務理事・木村恭平さんにお会いした。秘蔵のSPレコードを譲り受けるためだった。
 今回のブログが今年最後になると思う。
 音楽&オーディオ仲間、ゴルフ&グランドゴルフ仲間、会社OB会、老人会等、忘年会の回数は8回となった。

2011年12月24日土曜日

21世紀はSACDの時代


 SACD(Super Audio CD)の音をはじめて聴かせていただいたのは、野田市の高橋さんのお宅だった。その後、12月3日、竜ヶ崎市の音楽同好会ゲヴァント・ハウスで元・レコード芸術編集長、野沢龍介さんが「21世紀のクラシック音楽事情」と題して、SACD(ハイブリット)のデモンストレーションを行い、その音の違いに参加者は耳を耳張った。
 12月10日、日本コロムビアからSACDの試聴盤が拙宅にドーンと送られてきた。
 小生が10年前にCD商品化を企画した「TDKオリジナルコンサート」の1部がSACD化され、12月21日発売されるということで、挨拶変わりに送って下さったのだ。
 これを聴いて驚いた。
 なんと2トラ38のマスターテープの音がするのである。といってもオーディオに興味のない方はわからないと思う。2トラ38とは、当時放送局が音楽を収録する時に使用したアナログの録音方式である。実に音が柔らかい。
 これをCDにすると音の波形が階段状にギザギザになり、どうしても音が固くなってしまう。
 CDが開発された時は、CDは人間の可聴範囲を完全にカバーしていると宣伝された。
 一般的にはそうといえるかもしれないが厳密にいうと違う。
 SACDはCDと比較すると記録容量が7倍、周波数帯域は5倍と格段に高性能なのだ。
 これによって音の波形は限りなくアナログに近くなる。
 音を聴くと、CDでは団子状態に聴こえた音もほぐれて聴こえる。本当にコンサートホールで聴いているようにナマナマしい。
 同じ演奏なのにSACDの方がゆっくり、丁寧に演奏しているように聴こえるから不思議である。
 野沢さんがおっしゃるように、また高橋さんが惚れ込まれたように、これからはSACDの時代だということを実感した。
 なお、SACDプレーヤでないと聴けないが、2万円くらいでDVDコンパチのプレーヤが発売されており、これでも十分に楽しむことができる。
(写真、上段左1977ベーム・ウィーンフィル、右1974ディスカウ、下段1973ザンデルリンク・ドレスデンシュターツカペレ。いずれも来日公演ライヴ収録)

2011年12月20日火曜日

オペラはブルーレイ時代


 ブルーレイのオペラをはじめて視聴した。
 音も絵も素晴らしい。
まず、プッチーニの「ラ・ボエーム」である。
貧しいお針子ミミと売れない詩人ロドルフォの悲恋物語である。
オペラ歌手というと、容姿はどうでも良い、というのは昔の話。今回試聴したDVDの主人公はどれも美形なので、視覚的に違和感がない。
 映像がクリアなので、ミミの襟元にあるカメオのブローチも鮮明に判別できる。こういったところは舞台の最前列でもみることはできない。ミミが病にかかり、息も絶え絶えの第3幕ではこのブローチも無くなっている。
 こんなところまで、細かく気を使って演出しているということがブルーレイだとわかる。
第3幕は、雪のパリ郊外の場面だが、実にリアルであり思わず身震いしてしまう。(2009,12、英国ロイヤルオペラで収録)
 ヴェルディの「椿姫」。
 主人公のヴィオレッタはパリの高級娼婦。娼婦といっても19世紀半ばの娼婦は教養豊かだったという。今までのヴィオレッタというと、可愛そうな歌姫といったイメージだったが、今回視聴したヴィオレッタは違う。ビビアン・リー演じるスカーレットのような感情豊かな女性である。これをフレミングが見事に演じ、愛憎深いドラマとなった。(2009,6、英国ロイヤルオペラで収録)
 今回視聴した2作品が映像・音質だけではなく、作品としても高度に仕上がっていたのは幸運だった。
 これから新しく収録されるオペラはブルーレイになるということを実感した。

2011年12月10日土曜日

大相撲・初場所千秋楽、マス席ゲット


 定年後続いている飲み友達4人組。今回は小生が幹事。
10月ごろだったろうか、「大相撲観戦なんかどう?」と声をかけたら「いいね」と乗ってきた。4人なので、マス席に丁度良い。ところが要求が厳しい。マス席はマス席でも千秋楽が良いときた。
 そうこうしている内に関東出身(茨城県・牛久市)の”稀勢の里”が大関に昇進した。
 これは切符を取るのが大変ではないかと思った。インターネットで調べてみると予想しないことが書いてある。
 (国技館の場合)チケットの発売は12月10日の午前9時からだが、10日買う場合は、整理券が必要だという。その整理券は9日の午前7時から配布するという。
 牛久始発5時34分に乗れば、両国に7時前に着くが、これでは長蛇の列だろう。ということで、取手まで車で行き、取手始発4時35分の電車に乗る。
 両国着5時35分。暗闇、しかも雨の中、傘をさした列が国技館から両国駅前まで続いていた。小生、前日、家内に厚手の下着を出させ、ホカロンをバックに詰め込み、携帯椅子とレーンウェアと傘を持ち、万全の体制。暗闇の中一時間半、待った。結果整理券(「タマリ・マス席」)の番号は101番。整理券は「タマリ・マス席」と「イス席」があり、ほぼ同数のようなので、小生の前に200人くらいいたことになる。
 10日、101番の小生がチケットを購入する番になった時、初日と14日、千秋楽の「タマリ席」は完売。「マス・A席」を買うことができた。購入価格一人当たり¥11,300なり。

2011年12月7日水曜日

81才、パソコンに挑戦



 町内(刈谷町)で自分史「碑」を主宰されている、鈴木敏正さん(81才)がパソコンをやりたいので、教えて欲しいという。そういえば、鈴木さんの原稿は文字がかすれていた。今まではワードプロを使っていたのだが、寿命らしい。
 はたして69才の小生が81才の鈴木さんにパソコンを教えることになった。
 6日(火)午前、パソコンを立ち上げ、プリンターに接続。ホッとする。午後ワードの操作を行う。パソコンのキーボードの操作はローマ字で設定されていたが、鈴木さんの少年時代はアルファベットは敵性語といわれており、馴染みがないという。ということで、ひらがな設定にした。いずれにしろ、80才過ぎてからの事始めは大変である。それに挑戦する鈴木さんに敬意を表したい。「習うより慣れ」「教えることは教わること」こんなことを再認識した。
(写真は刈谷町内と鈴木さんが購入したパソコン)
 3日(土)隣町・竜ヶ崎市の音楽同好会「ゲヴァント・ハウス」の例会が行われた。小生が現役時代お世話になった野沢龍介さん(元・レコード芸術編集長)を講師に迎えた。テーマは「21世紀クラシックレコード事情」。ハイブリットCDになってどう音が変わったか、サンプルCDを再生しながら解説。雨の中、関東・東北からかけつけた40名の参加者は野沢さんの講演とサンプルCDの音に酔った。主催した小生も興奮状態。同好の集いは本当に楽しい。
 そういえば11月30日(土)はオーディオ評論家・藤岡誠先生が主宰する千代田会の忘年会があった。(浅草橋・TDK柳橋倶楽部・ふぐ料理)これも楽しかった。