2009年7月26日日曜日

牛久かっぱまつり




 昨日(25日)と今日はわが町、牛久市の「うしくかっぱ祭」である。


今日は各行政区がパレードをすることになっており、昨日はその準備に追われた。役員(理事)総出で山車の組み立てを行った。作業は午後1時からはじまり、終了したのは午後4時。


 自宅へ帰ると家内からの報告。「子供達が祭りにくるそうよ。」柏に住んでいる娘が孫娘3人を連れてくるという。間もなく到着した孫達と一緒にパレードの見物に向う。市内の学校(写真)、会社、官庁がチームとなって、踊っている。こちらもウキウキしてきた。やっぱり祭もいいもんだ。


 今日は私も法被(写真)を着て祭に参加する。が、踊るわけではない。当自治会(刈谷)の踊りチームの補給部隊である。リヤカーに飲料を積んで、踊りチームの後を追う。


 昨年も補給部隊だったが、パレードが始まって間もなく、雷鳴と豪雨に襲われ、逃げ場がなくずぶ濡れで道路に立ち尽くし、その後、胃炎に襲われるというアクシデントがあった。当然、祭は中止。


 今日は雨の心配はなさそうだが、日中の温度は30度を超えるというから大変である。


2009年7月23日木曜日

シューベルトの顔


 シューベルトというと魔王とか菩提樹などで有名。歌曲の王ともいわれる。また、ピアノ五重奏曲「ます」も有名である。

 今月、シューベルトのピアノソナタを作曲当時のピアノ(フォルテ・ピアノ)で演奏したCDが発売された。演奏されているのはピアノソナタ第20番、他。この20番が作曲されたのは1828年。この演奏に使用されているピアノは1822年ころのものだという。

 現代コンサートで主に使用されるモダン・ピアノは当時のピアノと比較して、ピアノの打鍵機構が変わり、筐体も木材中心から鋼板に変化している。結果として音も大きく、音色も多彩になっている。つまり表現力が豊かになってきている。

 フォルテ・ピアノで聴くと、シューベルトのピアノソナタは古典的味わいが濃く、モダン・ピアノで聴くロマン性は影が薄くなり、意思力が滲みでている。ベートーベンのピアノソナタに近い印象になる。

 我々が音楽室で見る、温顔のシューベルトは一面であって、本当の顔はもっと厳しいのではないか。演奏者であるホッホランドの顔がCDのジャケットに使用されているが、この写真のようにシューベルトも厳しいのではないかと想像した。

 そういえば、彼の歌曲も綿々とした叙情に溢れているようだが、聴きこんでみると、抜き差しならない厳しさと儚さがある。

2009年7月19日日曜日

LPレコードの音に取り付かれた友人

   (小生、手作りのチラシ)
 私の古くからの友人にLPレコードの音に取り付かれた男がいる。


確かに、LPレコードの場合、盤面にゴミや埃があるとプツン、プツンという音がするが、CDと違って、自然な音がする場合がある。20年前、LPレコードに刻まれた音を針ではなくレーザーで読み取るというプレーヤー(エルプ)が開発された。レーザーの場合、盤面と非接触で溝に刻まれた情報を読み取ることができる。このため、レコードの溝に傷を付けたり、磨耗する心配がない。


 ところが、このプレーヤ、100万円前後するというので、一般には普及していない。

 友人はこのプレーヤーを購入した。しかも欧米各地を廻って、できるだけ状態の良い(傷や汚れのないレコード)レコードを収集している。


 私も聴かせてもらったが、ビックリするような音がする。1960年に発売されたブルーノ・ワルターとコロムビア交響楽団によるモーツアルトの交響曲第41番「ジュピター」など、新発売といって良いほどの新鮮な音である。つまり、過去のフルトヴェングラーやトスカニーニといった伝説の演奏家が蘇るのだ。


 中山さんにお願いして、隣町の音楽愛好会「ゲバント・ハウス」で中山さんの研究成果を披露してもらうことにした。

2009年7月16日木曜日

昔の俳優さんの匂い立つ気品

  「哀愁」で悲劇のバレリーナを演じるヴィヴィアン・リー
   ヴィヴィアン・リーとロバート・テイラー

 外出しないときの午後は録画しておいた映画を観ることが多い。


 「哀愁」(1940)を観た。タイトルに惹かれて録画したため、出演者、ストーリーに対する予備知識は全くない。画面は普通サイズ。モノクロである。画面に登場した、お茶目でかわいい女優さんをみて、ボケ老人の小生でもその女優さんが、名画「風とともに去りぬ」(1939)でスカーレットを演じたヴィヴィアン・リーであることは見当がついた。「哀愁」でのリーは悲恋のバレリーナ(マイラ)という役どころ。スカーレットは強い女性だが、マイラはやさしく、傷つきやすい女性であり、リーの女性らしさが滲みでている。


 相手役の軍人さんであるクローニン大尉はロバート・テイラーが演じているが、これが、「風とともに去りぬ」のレッド・バトラー役のクラーク・ゲーブルとは違った男の魅力を感じさせた。




 「哀愁」と同じように手探りでみて、良かったと思ったのが、「さよならよもう一度」(1961)。こちらは「カサブランカ」(1942)で有名なイングリット・バーグマン主演。相手役はイヴ・モンタン。




 日本映画で心に染みた女優さんは山本富士子さん。「夜の河」(1964)での山本さんは金髪の名女優と比較して、引けをとらない美貌である。相手役の上原謙もよい。




 昔の俳優さんに共通しているのは単なる美しさではなく、匂い立つような気品である。

2009年7月13日月曜日

スダーン・東京交響楽団の名演

(世界のオーケストラランキング。クリックすると拡大できます)
(サントリーホール、カラヤン広場)

 オランダ出身のスダーンが音楽監督を務める東京交響楽団の評価が高まっている。


レコード芸術(2008年5月号)誌が40人の音楽評論家による世界のオーケストラのランキングを発表している。1位ベルリンフィル、2位ウィーンフィル。3位以下は表の通りだが、35位に東京交響楽団(東響)、37位にNHK交響楽団、東京フィル、水戸室内、読売日響がランキングされている。つまり、東響は日本のオケのトップなのである。


 これは聴かざるを得ないということで、昨日(12日)サントリーホールにでかけた。5千円の天上桟敷。メインである後半の曲目はシューマンの交響曲第3番「ライン」。これがやはり良かった。絵画でいうとレンブラントのよう。細密であり、音の色合いが陰影に富んでいる。ドイツかオランダのオーケストラを聴いているようだった。オーケストラの音量はNHK交響楽団や読売日響の方が上かもしれないが、音楽的な味わいはこの日の東響の方が上である。


 やはり、オーケストラは常任の音楽監督を置いて、音楽作りをすべきだと改めて感じた。NHK交響楽団もデュトワが音楽監督の時は素晴らしかった。

2009年7月11日土曜日

隣町(阿見町)に出現したアウトレット

(アウトレット内の巨大なフードセンター”食堂”)
(アウトレットの商店街から牛久大仏の上半身が見える)

 昨日、9日隣町にオープンした「あみプレミアム・アウトレット」に行ってきた。


拙宅からは10キロほど一般道を走って、牛久阿見インターから圏央道に入る。次の阿見東インターで降りるとアウトレットがある。驚いたのはインターとアウトレットが直結している事。インターの料金所から数百メートルでアウトレット入り口という表示が現れる。


 三菱地所が作ったとあって、広大なショッピング街である。モール街をぐるりと駐車場が取り囲んでいるので、車から降りるときは、駐車場NOをシッカリ記録しておく必要があろう。


 有名ブランドの店104店が軒を連ねている。一店ごとのスペースが巨大で品揃えが豊富。これだと、都心まででかけなくとも、憧れのブランド品が安く手に入る。


 モール街からわが町牛久のシンボル牛久大仏(地上120メートル。ギネスブックに登録)が見える。


 「あみプレミアム・アウトレット」と「牛久大仏」は圏央道の2大名所といったところである。


2009年7月2日木曜日

「剣岳」と「デルス・ウザーラ」

「剣岳」。雪渓を渡る宇治長次郎(ガイド)と柴崎芳太郎(陸軍参謀本部・測量手)
「デルス・ウザーラ」。結氷した湖上を渡るウザーラとロシア軍測量隊

 今、評判の映画「剣岳」を観た。


伝説の活動屋、木村大作が命をかけただけあって、凄い映画である。木村は「これは撮影ではない”行”だ。」という。本物の映画であり、男の映画でもある。


 原作は新田次郎。2006年、息子の藤原正彦に映画化のお願いをしたという。藤原正彦は「国家の品格」を書いた数学者であり作家。藤原は木村だったらということで快く許諾した。


 木村は黒澤明を師と仰いでいる。現場では「黒澤さんだったらどうする。」と考えたという。


 「剣岳」をみて黒澤明が監督したソ連映画「デルス・ウザーラ」を思いだした。「デルス・ウザーラ」は1900年初頭、地図上、空白地帯だったシベリアの未踏の地を軍の探検隊が測量に入る話である。この時ガイド役をつとめたのが、先住民である「デルス・ウザーラ」である。ウザーラは剣岳でガイド役をつとめた宇治長次郎(香川照之)と立場が似ている。ただ、ウザーラはタイガ(密林)の妖精といわれるほどの自然人であり、後半、眼が衰えて猟ができなくなり、非業の最期を遂げる。


 「デルス・ウザーラ」の映像も「剣岳」同様、自然は厳しく、映像は美しい。


 「デルス・ウザーラ」は1975年アカデミー外国語映画賞を受賞している。