9日(土)、母の一回忌が郷里の由利本荘市で行われた。
一年ぶりに親戚が集まった。話題は後継者問題。農業は離農者が増え集約化が進んでいる。地方でも結婚しない若者が増える傾向にあり心配である。また、電子部品大手のTDKが進出したため、TDKへの転職者が増えており、地元企業への影響が表面化しているようだ。熊本に半導体工場が進出したケースと似ている。産業構造の変化に伴う歪である。10日(日)、由利高原鉄道に乗る。この鉄道、1985年(昭和60)国鉄矢島線の転換でできた第3セクターである。羽後本荘、矢島間23キロ。鳥海山の山裾を走る。由利高原鉄道に乗車したのははじめてである。車内は「ひな祭り」の飾りが一杯である。第三セクターとしての創意工夫の一端。電車が羽後本荘から2つ目を通過し、鮎川駅に向かう。車窓の左手に巨大なTDKの工場が見えてくる。(写真・下)工場の先のお結び型の山が日住山。子供の頃、鳥海山とともに馴染んだ山である。
前川駅で下車。目と鼻の先にある「駅前食堂」を尋ねる。なんとここは関東の音楽グループ「龍ヶ崎ゲヴァントハウス」のメンバーである熊谷さんが経営する食堂なのである。熊谷さんの案内で2階の大広間へ。この大広間、昔は宴会場だったが、今は熊谷さんの意向で、オーディオルームに変身している。熊谷さん自慢の機材で、LPレコードの音を聴く。
デジタルサウンドでは得られないアナログサウンドを堪能。鳥海山の山裾に花開いたオーディオ文化がそこにあった。
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