2016年11月28日月曜日

カセット発売50周年イベント

(27日、秋田魁新報朝刊。一面右下と22面に掲載された)

26日(土)、27日(日)の2日間、秋田県にかほ市にある「TDK歴史みらい館」で、”カセットテープ誕生50周年記念企画「カセットって何だ?」”というイベントがあり、講師として参加した。
このイベントを企画したのはTDK・広報部長の小暮和利さん。小暮さんがTDKに入社したのは1980年代前半、この頃、私はカセットテープの商品企画責任者だった。
 小暮さんの企画を見て驚いた。2日間で同じイベントを5回行う。イベントの時間は45分。そのプログラムを見ると「カセットテープとは」「カセットの音を聴いてみよう」「開発者の秘話」「70~80年代オーディオ体験」「これからのアナログ、デジタル音楽の楽しみ方」と盛沢山。大丈夫かな・・・。
「先輩は私が聞いた事に答えて下さい。それだけで結構です」と小暮さん。大船に乗ったつもりで秋田に出かけた。会場に着くと、オーディオセットが2組、カセットテープとLPレコードがズラリと並んでいる。よくぞ、ここまで準備したものだ。
一番心配だったのは「お客様にいらしていただけるか」である。座席数は30席。ありがたい事に27日の2回はほぼ満席。28日は3回とも満席。
私は1979年、開発したダイキャストフレームハーフ搭載メタルカセット「MA-R」の開発秘話で締めくくった。「MA-R」はカセットファンの間で”カセットテープの最高峰”と語り継がれている。「MA‐Rは一巻¥1,750でしたが、月1万巻売れました」というと、会場から「ホーッ」という溜息が漏れた。
 小暮さんが最後を締めくくった。「秋田にかほ市に誕生したTDKは、カセットのお陰で世界ブランドになりました。地元の皆さま、これからもTDKをよろしくお願いします」
 マスコミの方々には感謝したい。26日、地元秋田魁新報が見えられた。27日の新聞にイベントの模様が大きく掲載された。記事の内容は見事。27日は、なんと、テレビ局が2社と毎日新聞さん。ありがとうございます。

2016年11月21日月曜日

湯田中、善光寺、真田丸、旅行

<私が尊敬する刈谷ベテランズクラブ酒井会長(右)信州・上田城にて>

今年の秋は紅葉の旅を満喫した。
10月20日は会社の先輩と秋田に旅した。田沢湖の乙女の像に魅せられた。近くの乳頭温泉郷に一泊。取柄といえば静寂と豊かな自然。秋田駒ヶ岳の麓は紅葉、山頂は雪の冠。
11月9日~10日は家内と那須塩原温泉へ。「もみじ谷大吊橋」周辺は紅葉真っ盛り。ホテルは秋田とは対照的なワンダーランド。200名が一緒に食事するヴァイキングは凄かった。

11月15~16日はわが町、牛久市刈谷地区ベテランズ(老人)クラブの一泊研修旅行。
(10月3日の日帰り鮎旅行に続いてのベテランズ旅行である。その時、私は美酒に酔い、記憶喪失になってしまった。バスで転んだらしい。帰り弁当を買って忘れたらしい・・・)
 午前8時、参加者25名を乗せ、バス出発。10月3日と同様、右は酒井俊子さん、左は民生委員の芝田さん。高速に乗ると、芝田さんがキンキンに冷えた菊正宗をすすめる。酒井さんは手作りのつまみ・・・。これこそ、刈谷ベテランズバス旅行の醍醐味。後はどうでもいい・・・。
イヤイヤ、研修旅行の中身も良かった。信州上田城見学。長野市を通過して、妙高高原の麓にある湯田中温泉へ。熱い源泉に浸り、温泉気分を満喫。翌朝、長野電鉄の終着駅、「ゆだなか」駅周辺を散策。長野に来て驚いたのは交通信号等の地名表示に英語が並記されている事。海外の旅行客に配慮してるのだろう。わが茨城県は・・・。
 2日目は善光寺詣り。309年前に再建された国宝・善光寺本堂の威容に圧倒される。抹香の煙りで頭を撫でる・・・。もう遅い。
 天気にも恵まれ、紅葉に巡り会い、今年を締めくくる最高の旅となった。
 16日、午後4時30分、バスは無事牛久に帰着。小生も今回は記憶がシッカリしていた。

 今回の旅で、刈谷地区住民の親睦も深みを増した。「世界の平和も、まず足元からである。」

2016年11月13日日曜日

那須塩原、ワンダーランドの旅

(ホテルの部屋から見た温泉街)

9日~10日、那須塩原に旅をした。久しぶりに家内と一緒である。
天気は幸いにして晴れ。9時、自宅(牛久)出発。牛久から那須方面は東北道と常磐道の中央を北上する。つまり一般道を走る。下妻等の「道の駅」で地産の名産品などを眺め、「もみじ谷大吊橋」「千本松牧場」を見学して午後3時、「ホテル ニュー塩原」に到着した。

フロントでチェックインして驚いたのは食事時間である。
「第一部のバイキングは満席になりましたので、お客様は第二部、7時からのバイキングになります」。今まで旅行をして夕食が7時からなんて聞いたことがない。だんだん分かってくるのだが、このホテル、巨大ホテルなのである。鬼怒川を挟んで、本館、別館、西館と3つのビルからなる。部屋数200。400名以上が宿泊していると予想される。夕食が遅いといっても、温泉の種類は豊富、カラオケ、卓球、ゲーム、ボーリング場と時間潰しは容易である。
午後7時、いよいよ食事、レストランは体育館のように広い、100名くらいの客が既に席についている。これらの客を捌くのに若者達がテキパキと働く。調理人たちの手さばきも見事である。料理を味わうというより、この大ホテルの経営手法に感心した。
 帰りは、日塩(日光塩原)もみじラインを通リ、東武ワールドスクウェアで世界の名所を鑑賞。帰路についた。

先月行った、秋田、田沢湖、乳頭温泉郷は「自然と静寂に包まれた」ところだったが、那須塩原は「温泉ワンダーランド」だった。地方と首都圏の違い、そのものを象徴していた。
明後日(15日~16日)は町内のベテランズ(老人会)のバス旅行で信州にでかける。湯田中温泉に泊まる。どんなところだろう。飲みすぎて、同行の方達や家内に心配をかけないよう自重します。

2016年11月7日月曜日

下野・東京シティフィル、ありがとう

 
昨日、東京・初台にある東京オペラシティコンサートホールに出かけた。
東京シティ・フィルハーモニック管弦楽団、第301回定期演奏会である。
維持会員Aさんからチケットを2枚いただいた。山北(神奈川県)に住んでいる弟を誘った。
ナマのコンサートは久しぶり、期待に胸膨らんだ。
曲目はベルリオーズの幻想交響曲。オーケストラの実力がリアルにでる難曲である。
東京シティフィルは1975年の設立、NHK交響楽団(1925)、読売日本交響楽団(1962)等と比較すると歴史は浅い、この新星ともいえるオケの実力は・・・。興味深々である。
 席は2階一列、指揮者と第1ヴァイオリン群が眼下に見える。相撲でいうマス席である。

 結果、舞台上で演奏された「悪夢に苦しむ男・幻想交響曲」に完全に打ちのめされた。
指揮者、下野竜也の指揮が凄かった。第1楽章「夢と情熱」、指揮棒を降ろす前に下野が深く息を吸い込む、その音が聞こえた。第2楽章「舞踏会」。第3楽章「野の風景」、ここでの木管楽器群は美しかった。第4楽章「断頭台への行進」、第5楽章「サバトの夜の夢」、下野は悪魔に取りつかれたように指揮台で狂乱。これにオケが呼応。大ホールに大音響が響きわたる。
 聴衆の熱狂した拍手に下野はオケの各パートを立たせる。最後に下野はベルリオーズの楽譜を指揮棒で指し示す。ベルリオーズありがとう!

 感動の余韻に包まれたまま、弟と新宿西口「思い出横丁へ」。広島の獺祭(だっさい)で祝杯を挙げる。
下野竜也、東京シティ・フィルありがとう。維持会員のAさん、ありがとう。
(胃のポリープを切除した弟も元気で良かった・・・)
 

2016年11月3日木曜日

カセットテープブームは本物か

(オーディオ誌に掲載されたカセットテープ)

先週、TBSテレビでカセットテープブームの再燃についての放送があった。

カセットテープは1962年、オランダのフィリップスが開発した。
日本での発売は1966年である。今年がちょうど50年目である。

私はTDKでカセットテープの商品企画に長年携わってきた。
しかし、カセットテープ、デッキは処分してしまった。
今、音楽の録音はCD-Rである。

と、いうか、最近は音楽そのものを聴かなくなった。
家にいるときは、パソコンに向かう時間が圧倒的に多い。

音楽を聴かなくなったのは、ヒョットしたらデジタルになったからかもしれない。
もし、カセットが今後も生き残るとしたら、カセットがアナログだからかもしれない。
アナログの音は暖かい。

確かにカセットはCDに比較して音の帯域が狭い。
ただ、音楽の感動を伝える力はあるのかもしれない。

オーディオでも音楽でも「感心」させられるものと「感動」させられるものの2つがある。
デジタルは「感心」する方であり、「アナログ」は感動する方という分類もできる。

昨年、今年と、「オーディオ誌」がカセットテープの企画をした。
会社の依頼で、小生がその取材に対応した。