2017年8月24日木曜日

霞ケ浦を舞台にした名画「米」

 
山中さんと、映画「米」のポスター
 
 21日(月)霞ケ浦に住む山中忠雄さん宅を訪れた。
その数日前、山中さんから残暑見舞いをいただいた。「妻が遺したレコードがあります。よろしければお譲りします」とある。直ぐに電話をした。「レコードいただきにうかがいます。ご自宅の場所はネットで調べます」というと、「畠山さん、家にいらした事がありますよ」との事。アレアレである。
 私は「いしぶみ」という自分史集を編集していた。山中さんと知り合ったのは、それがご縁である。山中さんは平成25年と26年の号に寄稿して下さった。(平成22年亡くなられた奥様のご遺構もいただいた。)
 山中さんの作品を拝見すると、山中さんは昭和18年生れ。(小生より一才年下)土浦市出身。地元名門、土浦一高卒業。22才の時、市内菅谷(すげのや)山中家の一人娘サチ子さんと出会い、24才の時、山中家の婿養子になる。
 山中家は土浦駅から霞ケ浦沿いに西へ10キロほどのところにあった。立派な門構えの旧家である。山中さんの話によると、私は3年前にうかがい「秋田にある実家に似ている」と感想を漏らしたとの事。スッカリ忘れてしまった。自分の老いぼれ加減に呆れた。
 帰り道、思い出したのは、60年前、17才の時に観た今井正監督の映画「米」だった。農漁村の若者達の切ない恋物語。江原真二郎演じる次男は霞ケ浦で帆曳き漁をしている。夜遊びといえば対岸に行き、娘たちを冷やかす事。次男はうす暗い農家で黙々と仕事をする中村雅子演ずる千代の清純な姿に心を奪われる・・・。
 左手に海のように広がる霞ケ浦、山中家を囲むのどかな田園風景、これらが映画「米」を再起させたのである。
 牛久の自宅に帰ってLPレコードに針を落す。ポール・アンカの「ダイアナ」が流れた・・・。
 

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