2017年6月1日木曜日

蘇る「カセットテープ時代」

最近、テレビ等で「カセットテープ」が度々取り上げられる。
私も現役時代、カセットテープの商品企画を担当していたので、元・勤務先(TDK)の依頼でオーディオ誌等の取材に対応することがある。
 驚いた事に昨年「カセットテープ時代」という雑誌が登場した。この本はタイトルの通り、丸ごとカセットテープ関連の記事で編集されている。初版の反響が良かったということで、「カセットテープ時代 part2」が昨日5月31日に発売された。
 嬉しい事にpart2の特集は「TDK」である。取材班がわざわざ秋田の「TDK歴史みらい館」を訪れた。さらに小生のインタビューのために牛久にいらして下さった。(4/24、TDKカセット開発秘話)
 特集は①TDK伝説のはじまりと哲学ー王道ブランドの過去と未来②TDKカセットをつくった男の2本建て。(その男とは小生、畠山)。定年後15年たったのにこんな名誉なことがあるだろうか!あの頃は製・販・技、一体となって仕事に取り組んだ。セブン・イレブンが合言葉だった。つまり朝7時から夜の11時まで仕事をした。私は聴感評価を重視した。「もっと音の良いものを!」という私のわがままに応えるため、技術陣は100種類以上のサンプルを作った。

 紙面を開くと、当時の人気カセットベスト10のカセットが紹介されている。マクセル、SONY,TDKのヒット商品が並ぶ。それを眺めていると、当時の生活を思い出す。  今、昭和30年代を舞台にした朝ドラ「ひよっこ」、当時の青春スター、石坂浩二、浅丘ルリ子等往年の大スターが登場する倉本聡脚本の昼ドラ「やすらぎの郷」が話題になっている。「カセットテープ時代」ブームもそれらと共通するものがあるように感じる。
 
 カセットテープの販売を継続されている日立マクセルさんに感謝したい。マクセルUDのバランスが良く、引き締った音は45年経った今でも忘れない。
 

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