7月31日(水)の日本経済新聞を見て驚いた。「TDK純利益4倍」の見出しである。TDKが30日発表した2004年4月~6月期の純利益が前年同期比4倍の590億円だったという。スマホ向けの電池が伸びたという。生成AI(人工頭脳)を搭載したスマホが販売されたのに加え、買替需要が追い風になったという。そういえば、25日お目にかかった同社広報責任者の現況を語る口調がなめらかだった。それにしても4倍というのは凄い。TDKと同じ電子部品の優良企業である村田製作所の増益率は32%なのである。
このおめでたい記事に水を差したのが、8月5日(月)の史上最大の株暴落である。5日の東京株式市場は終値が前週末比4,451円安の31,458円だったという。下落幅は1987年のブラックマンデーの下落3,836円を大きく超えた。8月1日から3営業日連続して値下がりし、7,600も値下がりしたという。値下がりの原因は米国の景気後退懸念だというが、日本もアメリカも民主国家であり、情報公開が進んでいるはず、何でこんな事態が発生するのか、不思議である。少額投資非課税制度(NISA)で株式投資をはじめた人など、不安を抱えていると思う。300万投資したが、今回の大暴落で90万の含み損を抱えたという主婦の声も報道されている。政府は緊急対応をし、早急に混乱を鎮めるべきである。
7月31日、10,500円だったTDKの株価も今日5日の終値は7,831円である。利益4倍の報道を見て、TDKの株を買った方はあわてているに違いない。
パリオリンピックが終ると、日本の総裁選、アメリカの大統領選挙と続くが、その前に株式市場の混乱を食い止め、正常化して欲しい。
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