宿帳を見て、驚いた。「昭和三十六年七月 遠藤為春 市川左團次 中村卯三郎 高尾泰弘」とある。遠藤は当時新橋演舞場常務、市川、中村は歌舞伎俳優、高尾は私のアルバム④に登場した、TDKの高尾常務である。当時、私は秋田にある平沢工場に勤務していた。高尾常務が市川左團次一行を伴って、工場にいらしたと記憶している。
武者小路実篤の言葉に「仲良きことは美しき哉」という言葉がある。各界に多くの友人・知人がいた高尾常務は美しく、幸せな方だったと思う。
ところで、その稲住温泉、現在ネットで検索してもでてこない。女将の押切さんはお元気だろうか?貴重な色紙や宿帳はどうなっているだろうか?現在、稲住温泉があった近くにスパリゾート「秋の宮荘」がある。機会があれば訪ね、稲住温泉を偲びたい。
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