54年前(昭和39年)の写真である。当時「TDKタイムズ」には「私のアシスタント」と並んで「録音本番中」という有名人が登場する企画があった。
「録音本番中」は高尾泰弘(常務取締役)が交友関係にある著名人と対談するという企画。高尾さんは慶応大学出身。かつて鐘紡サービスステーション所長だった。経済人、文化人全般にわたって人脈が広く”粋”な方で歌舞伎座の文士劇にも出演している。
朝丘雪路さんは、昭和40年の新年号に登場した。
対談記事の前書き・・・。
「忙しい朝丘さんをつかまえるのに、高尾常務がうんと苦労した。東京では時間があかず、名古屋ならOKということだった。師走のあわただしい中を”ヒカリ”で名古屋にとんだ。新国劇に出演中の朝丘さん、昼の部がはねた後のひとときを、時間を気にしながらのスピード対談。幸運だったという芸歴が聞きなれたハスキーにのって、限りなかった。しかし、彼女にもオサンドンばかりしていた時代があったのだ・・・」
(朝丘雪路ー1935年生まれ。元宝塚劇団。父は日本画家の伊東深水。ご主人は津川雅彦。)
*「録音本番中」には巨人軍監督・川上哲治、社会党委員長・川上丈太郎、横綱柏戸、木暮美千代、将棋の升田名人、日本興行銀行常務・梶浦英夫等の多くの著名人が登場した。
私は木暮美千代、朝丘雪路の取材を担当した。
高尾さんは幅広い交友がもたらす無形財産の意味を若造の私に教えて下さった。
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