2012年7月4日水曜日

穂高と小説・氷壁(2/7)

道中、井上靖の「氷壁」を読みはじめる。
登山家の魚津恭太は親友の小坂乙彦と、年末から正月にかけて前穂高東壁に初登頂をする計画を立てる。その計画のさ中、魚津は小坂の思いがけない秘密を知る。小坂はふとしたきっかけで、八代美那子(人妻)と一夜を過ごす。その後、小坂は八代に横恋慕、美那子は困惑する。
魚津と小坂は12月28日登頂に出発。新宿22時45分の夜行に乗車。4時57分松本に着く。
新宿から松本まで6時間12分を要している。物語は昭和30年、当時は松本も遠かった。

<7月1日の穂高は雨。ケーブルカーの窓には雨粒(上)、山頂に咲く、キヌガサ草>

ツアーバスは諏訪サービスエリアで休憩をとった後、松本で高速を降りる。首都高速から松本までは3時間。「氷壁」の頃、6時間以上かかった松本は、今、車でも電車でも3時間で行ける。バスは松本から野麦街道(158号)を走る。平湯で471号に入り、新穂高を目指す。東京を発つ時、曇りだった天気は新穂高ロープウェイの乗車口に到着した時は本降りの雨となった。第1、第2ロープウェイを乗り継いで、標高2,156の西穂高口に着く。眼前に聳えるはずの穂高連峰は全く見ない。山頂に咲く高山植物、キヌガサ草が雨に濡れて美しい。
3時過ぎ、バスは新穂高を後にして高山へ。5時過ぎ、バスは飛騨高山の南高台に聳える、ホテルアソシア高山リゾートに到着する。







0 件のコメント:

コメントを投稿