2009年9月5日土曜日

カリスマ歌手「越路吹雪」


 ひょっとしたご縁で「越路吹雪」(愛称コーちゃん)のCDを聴くことになった。

 その並外れた歌唱力に驚いた。次元が違う。カリスマである。

 僕流にカリスマといえば、演歌の「美空ひばり」であるが、「越路吹雪」はシャンソンのカリスマである。


 豊かな声量、幅広い音域。どんな曲でも呼吸するように自然に淡々と歌う。それなのに味わい深い。

「サン・トワ・マミー」「ろくでなし」「枯葉」「そして今は」・・・。どれも素晴らしい。そしてなによりも慄然としたのは「人生は過ぎ行く」。この中で”好きよ”というセリフが50回以上もくりかえされるが、そのセリフの可愛さと、セクシーさは単なる歌手ではなく舞台人であった彼女ならのものである。

 彼女の歌のバックを支えるのがフルバンドというのも凄い。

 

 越路吹雪。1924年生まれ。1980年胃がんのため死去。満56歳の盛りだった。

 日本のシャンソン歌手。宝塚歌劇団の男役スターだった。

 1969年からはじまった日生劇場のリサイタルは1980年まで続いた。(53回)

 独身時代は三島由紀夫の恋人だったこともあるという。

 

2009年9月4日金曜日

美感遊創

 現在、私は無職なので名刺をもっていない。
しかし、東京へでかけてると、名刺をいただくことがあり、名刺がないと相手に失礼だと感じている。
たまたま、8日は都心でパーティがあり、作ることにした。
 ところで肩書きである。迷ったあげく肩書きのかわりに「美感遊創」と入れることにした。「美感遊創」は定年後の私の処世訓である。
 美を感じる感性を磨き、多くの友人と遊び、創造的な人生を歩みたいという思いである。
 友人には郷友、学友、社友、地友がいるが、これをタテ糸とすれば、ヨコ糸として、酒友、球友(ゴルフ)、楽友、音友(オーディオ)、文友がいる。これらの友と交わって、楽しい人生を送りたい。
 それを集約した言葉が「美感遊創」である。

2009年8月30日日曜日

地元中学への清掃奉仕

      (校庭に集められた雑草を詰めたゴミ袋の山の一部)
 昨日は地元中学校の清掃作業(草刈が中心)だった。

先生、生徒、父兄にわれわれ地域自治会の役員も加わって大掃除となった。


 こんな暑い日にとも思ったが、こんな機会でもないと、教師や子供達と触れ合う機会がない。その意味では価値があった。

 

 また、なによりもこの学校は私の息子と娘が学んだ学校である。子供達がお世話になった時期は勤めの関係で学校に顔を出すことはほとんどなかった。その罪滅ぼしにもなった。

 

 炎天下の2時間、フェンスにからみついたぶどうの蔓を取り除き、雑草を刈り取った。

 終わったあと、全員でいただいた冷たいお茶の味は格別だった。

2009年8月29日土曜日

オペラ「ウィリアム・テル」

       (見事、矢は子供の頭上のリンゴを射る)
      (自分の子供の頭上のリンゴを狙うテル)

 ロッシーニの作曲したオペラ「ウィリアム・テル」は序曲が有名。


後半の”嵐”に続く”行進曲”はクラシックファンならずとも知っている。


 ところが、このオペラが日本で上演されることはほとんど皆無である。日本で初演されたのは1983年。1829年パリで世界初演されてから実に154年後である。


 なぜ、序曲が有名なのに本編が上演されないのか?


 本編がよっぽどの駄作なのか?


 今回、DVDでオペラの全曲をみて、その謎が解けた。


 まず、上演時間が4時間と長い。休憩を入れると5時間以上になってしまうのだ。


 しかし、作品は実に素晴らしい。


 内容はスイスの独立とウィリアム・テル伝説によるもので、歴史叙事詩的である。音楽はヴェルディの作品のように、アリアも重唱も合唱もオーケストレーションも実に素晴らしい。4時間があっという間に過ぎてしまう。


 ロッシーニというと「セヴィリアの理髪師」のような早口で歌うアリアのある軽妙な作品が多いが、テルは重厚なグランドオペラであり、改めてロッシーニの天才ぶりに驚いた。


 ちなみに、ロッシーニはヴェルディの先輩であり、ヴェルディの傑作オペラの源泉は「ウィリアム・テル」にあるのではないかと思ったほどである。


 テルが自分の子供の頭に載ったリンゴを射る場面もみごとで、どういう仕掛けになっているのか、何回も繰り返してみたほどである。


 このDVD1988年、イタリアのミラノ・スカラ座で上演されたものを収録したもので、指揮は音楽監督のリッカルド・ムーティ。歌手陣、演出も素晴らしい。

2009年8月24日月曜日

場違いの招待状


 定年後、スーパー清掃のバイトで細々と生活している小生に場違いの招待状が舞い込んだ。

「眞鍋圭子さんの出版と叙勲を祝う会」というのである。

 眞鍋さんが指揮者カラヤンの没後20年を記念して「素顔のカラヤン」という本を出版されたのは知っていたが叙勲されたというのは初耳である。案内状をみると「オーストリア共和国功労賞」を叙勲されたとある。

 眞鍋さんは現在サントリーホールのチーフプロデューサーとして活躍されているが、若い頃は(・・・)カラヤンやベームが来日されたときに通訳として巨匠達の世話をされていた。

 小生が現役のころ、レコード会社に勤務されている乙黒さんのお宅にお邪魔し、眞鍋さんを交えて音楽談義に花を咲かせたのは懐かしい思い出である。そのころの思い出がなつかしく、招待状が小生にも届いたのだろう。

 それにしても、この”祝う会”の発起人が凄い。川口順子(参議院議員)、三枝成彰(作曲家)、下村満子(ジャーナリスト)、湯川れい子(音楽評論家)等である。

 9月のパーティが楽しみである。が、家内ではないが、なにを着ていったらいいのかと迷っている。服装には無頓着の小生、こんな晴れがましい席に着ていく洋服がない。

 久しぶりに現役時代の背広とネクタイを捜すことにしよう。



2009年8月19日水曜日

佐倉市にある国立博物館

   (ミュージアムショップのガラス越しに見える緑が美しい)
   (特別展示の社殿建築模型。内部構造までわかるように分割されている)
 息子の住宅を見に佐倉市に行ったついでに、同市にある「国立歴史民族博物館」に行ってみた。


予想を超えるものだった。


 博物館は城址公園跡にあり、都心にある博物館と違って、敷地も建物も広々としている。


 展示室も旧石器時代の第1展示室からはじまって、北海道開拓等の第5展示室まで、それぞれの展示室は見所満載である。古墳の模型、鎌倉時代の荘園、巨大都市・江戸などがミニチュアで精巧に再現されている。それぞれの時代の服飾品も展示されており、映画やドラマ制作の際の時代考証にも


役立っているのではないかと思った。


 日本人にはもちろんであるが、外国人にも是非見ていただきたい。


 成田へ降り立った外国人は東京以外は成田山新勝寺に立ち寄るぐらいだと思うが、隣町にある佐倉市の「国歴」にも立ち寄ってもらいたいものだ。そのことを国はもっとPRすべきである。


 

2009年8月18日火曜日

息子の住宅

    ユーカリが丘駅周辺の高層マンション
        右側が息子の家

 息子が住宅を購入した。


2世帯住宅にして一緒に住むというのも一案だったが、われわれと息子の世代では価値感も違うので、息子は息子で好きなところに住宅を作ることになった。


 彼が選んだのは京成ユーカリが丘だった。千葉県佐倉市である。


 14日、完成まもないという彼の新宅を見にいった。


 私の住む牛久からは55キロ。車で80分かかった。


 ユーカリが丘駅の高層マンションには驚いた。周辺の住宅も規模が大きく学校などの教育設備も充実しており、子育てには適しているようだ。


 住宅を購入するにあたっては、私も資金援助をしたが、ほとんどが住宅ローンである。


 最近は住宅業界も不況である。中には工事途中で住宅メーカーが倒産して、住宅はできず、残ったのは住宅ローンだけという話も聞く。


 彼の住宅はほぼ完成していたので、そのようなことはなさそうなので、ひとまず安心した。


 しかし、彼の勤務先は中堅の住宅関係の商社。この先心配のタネはつきない。


 息子は現在37歳。2歳と4歳の男の子がいる。