2018年1月14日日曜日

ウィーンフィル「ニューイヤーコンサート」衛星生中継秘話

(伝説の指揮者、クライバー)
 
 元日の夜、ウィーンフィル「ニューイヤーコンサート」の模様がNHKで放送された。
私達は居ながらにしてウィーン楽友協会大ホール(黄金ホール)で演奏されるシュトラウス一家の典雅なワルツやポルカを高音質、高画質で楽しむことができた。コンサートの模様は世界46ヶ国で放送され、元日の世界の主要イベントとして定着している。
 NHKは当コンサートの衛星生中継において世界初の快挙を成し遂げている。一つはステレオ放送である。衛星中継は1984年から行われているが、当時は衛星回線の容量が狭く、音声はモノラルでしか送信できなかった。1987年になるとデジタル技術の進歩で、映像用と音声用に衛星回線を分けて送信できるようになり、ステレオ伝送できるようになった。ただし、映像用は大西洋廻り、音声用はインド洋廻りでズレが生ずる。これをNHKはカチンコと言う名人芸でシンクロさせ、海外の放送局をアッと言わせた。もう一つはハイビジョン放送である。1902年、NHKはオーストリア放送協会との技術協力により、初のハイビジョン放送を実現した。
 当時、衛星生中継のプロデュースをした元・音楽プロデューサー、竹森道夫氏が「ニューイヤーコンサート衛星生中継秘話」と題して講演する事になった。主催はNPO法人・龍ヶ崎ゲヴァントハウス。開催日は1月20日(土)14時~入場無料である。
衛星 生中継をするには機材の搬入、セッティング、オーストリア放送協会、NHK・東京との調整等、苦労が多い。竹森氏がプロデュースした1987年と1902年は伝説の指揮者カルロス・クラーバーが指揮した年である。クラーバーの隠れたエピソードを聞くこともできそうだ・・・。
 (写真、竹森道夫氏)

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