2016年10月25日火曜日

秋田の旅(下)象潟と田沢湖

(日本海に沈む太陽。夕陽の右側に飛島が見える)
 
 「TDK歴史みらい館」の見学が終わったら、3時過ぎだった。
私は淡路島ご出身の上田さんを象潟に案内した。
 今から320年以上前、松尾芭蕉は松島に次いで、象潟を旅している。この頃、象潟は潟であり、九十九島が浮かんでいた。芭蕉は「おくの細道」に『松島は笑うが如く、象潟は憾(うら)むが如し』と記している。その百年後、地震で隆起して潟はなくなったが、田圃に島が点在し、昔の面影を偲ぶことができる。
 道の駅「ねむの丘」6階展望室に昇る。東側に鳥海山を背景に九十九島が広がる。西側を見ると日本海、ちょうど日本海に夕陽が沈むところである。私は急いで展望室をでて、海辺でシャッターを切った。

 翌日、田沢湖に車を走らせた。車は15年乗り続けている、三菱の「エアトレック」(走行距離10万キロ)。今回の旅に合わせてタイヤを交換した。快調である。
 田沢湖は水深423メートル、日本一の深さである。湖畔に昭和43年、高村光太郎の弟子、舟越保武作による「たつこ像」が建つ。金色の像で実に美しい。たつこは田沢湖の水を飲んで龍になったという。観光バスから中国人のご婦人達が降りてきて賑やかである。
 秋田駒ヶ岳を望む高原のホテルに泊まる。夜の静寂は格別である。音といえば「シーン」という音・・・。朝起きると、駒ヶ岳山頂が雪で白い。麓の紅葉と見事なコントラストを描いていた。

 上田さんと過ごした2泊3日の旅行だった。上田さんは慶応ボーイで国際ビジネスマン。年は小生より2歳年上。知識の豊富なのに驚く。2人の共通の話題は音楽だった。

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