(勲4等旭日小綬章と日記帳)
TDKの役員をされていたAさんのお孫さんからメールをいただいた。
「実は祖父の遺品があります。処分しようと思っているんですが、もしかしたら貴重なものかもしれません。一度見ていただけないでしょうか」という趣旨のメールだった。
お孫さんにお目にかかり遺品をお預かりした。日記、勲章、表彰状など、数点である。
博文館の日記帳を取り出してみた。日々の出来事が一日一頁全面にわたって綺麗な文字で書かれている。驚きである。
Aさんは、TDKの役員のかたわら、業界のトップを務めておられた。
当時の会社の状況、業界の状況が手にとるようにわかる。
私は当時30代前半だった。Aさんは雲の上の方だったが、われわれ一般社員にも笑顔で接して下さった。「そうか、あの時はそうだったのか」とうなずきながら拝見した。
それにしても、Aさんの交際範囲の広いのには驚いた。会社、業界のみならず、芸能・文化関係まで及ぶ。
Aさんが叙勲された勲章は「勲4等旭日小綬章」だった。
この勲章は国や公共に対して特に顕著な功績のあった方に贈られる。
このような勲章を叙勲された役員の遺品については会社に判断してもらうのが妥当だと私は思った。幸い、TDKには「TDK歴史みらい館」がある。
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