2009年7月16日木曜日

昔の俳優さんの匂い立つ気品

  「哀愁」で悲劇のバレリーナを演じるヴィヴィアン・リー
   ヴィヴィアン・リーとロバート・テイラー

 外出しないときの午後は録画しておいた映画を観ることが多い。


 「哀愁」(1940)を観た。タイトルに惹かれて録画したため、出演者、ストーリーに対する予備知識は全くない。画面は普通サイズ。モノクロである。画面に登場した、お茶目でかわいい女優さんをみて、ボケ老人の小生でもその女優さんが、名画「風とともに去りぬ」(1939)でスカーレットを演じたヴィヴィアン・リーであることは見当がついた。「哀愁」でのリーは悲恋のバレリーナ(マイラ)という役どころ。スカーレットは強い女性だが、マイラはやさしく、傷つきやすい女性であり、リーの女性らしさが滲みでている。


 相手役の軍人さんであるクローニン大尉はロバート・テイラーが演じているが、これが、「風とともに去りぬ」のレッド・バトラー役のクラーク・ゲーブルとは違った男の魅力を感じさせた。




 「哀愁」と同じように手探りでみて、良かったと思ったのが、「さよならよもう一度」(1961)。こちらは「カサブランカ」(1942)で有名なイングリット・バーグマン主演。相手役はイヴ・モンタン。




 日本映画で心に染みた女優さんは山本富士子さん。「夜の河」(1964)での山本さんは金髪の名女優と比較して、引けをとらない美貌である。相手役の上原謙もよい。




 昔の俳優さんに共通しているのは単なる美しさではなく、匂い立つような気品である。

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