1966年、日比谷公園で徹夜をしてカラヤンのチケットを買った私、その時、社内報の編集担当だった。その後、記録メディアの宣伝、カセットテープ、ビデオテープの商品企画、広報を歴任し、2000年、子会社であるTDKコアへ出向。定年まで残すところ、後2年。子会社でノンビリしたらという会社の親心だったと思う。
これが、幸運だった。私は「TDKオリジナルコンサート」のCD化を提案した。
「TDKオリジナルコンサート」とは、1971年、私の上司だった芝崎彪さんが提案したクラシック音楽番組。国内外の名演奏家のコンサートを収録し、民法FM放送(FM東京等)で放送する、というものだった。芝崎さんは「世界のカセットTDK」を標榜した沖山昭八さんの部下、さすがスケールが大きい。
TDKコアは教材、音楽等のソフトメーカー。レコードメーカーから移籍した社員もいた。「クラシック音楽のCD化?200~300枚も売れればいいんじゃない」という声もあった。しかし、チェロ奏者フルニエのCDを発売したところ初回オーダー2千、ベーム・ウィーンフィルは1万枚を超えた。これにはコアの社員のみならず、音楽業界もビックリ。2002年、松本社長から感謝状をいただくとともに、プレスクラブで定年祝いパーティまで開いていただいた。(6月ブログ)
「TDKオリジナルコンサート」の目玉は1977年、東京普門館(5千名収容)で開催されたカラヤン・ベルリンフィルハーモニーだった。このCDが2010年、FM東京創立40周年事業としてCD化された。光栄にも定年後8年たった私にも解説書への寄稿依頼があった。(写真・上)その原稿をみると、カラヤン・ベルリンフィルの番組収録が実現したのは私が主催者である大阪フェステバル協会の中山実さん(当時)に働きかけたのがきっかけとある。夢は見続けるものである。
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