2017年3月12日日曜日

ラジオ少年、沖山さんの一周忌

昨日、TDK時代の恩人である沖山昭八さんの一周忌があった。沖山さんは昨年3月、83才で亡くなられた。思えば沖山さんは私の上司、恩人であるだけでなく、TDKブランドを世界に広めた、TDKの恩人でもある。社名を東京電気化学工業からTDKに変更する、TDKカセットを世界NO,1に育てる、世界陸上のゼッケンスポンサーに名乗りを上げる、全て沖山さんが提案し、実現した。
 式典、お墓参りをし、沖山家の心のこもったお食事をご馳走になった後、浜崎宏さん(元・TDKデザイン社長)岩澤克恵さん(外務省広報を経て沖山さん秘書)と3人で沖山さんを偲んだ。
 浜崎さんのお話。「東京オリンピックのマークをデザインした亀倉雄策さんを訪ねたんです。TDKの新しいロゴの製作を依頼するためでした。亀倉さんは、怪訝な顔をされましたね」亀倉さんのような大御所にロゴマークを依頼する時は、社長か担当役員が訪れるのが常識。この時、沖山さんは宣伝課長、33才の若造だった。
 岩澤さんのお話。「沖山さんの業績とお人柄を多くの方に知っていただきたいと思い、NHKの”プロジェクトX”に提案。番組プロデューサーも沖山さんの生き方に共感し、番組は実現しました」
 沖山さんは昭和8年生、東京生まれ、翌年、お父さんが亡くなられ、多難な少年時代を送る。高校時代、電気店や、新聞社でアルバイトをする。本人いわく「ラジオ少年」だった。その少年がTDKに夢を与え、TDKを通じて、世界に夢を与えた。
*写真:沖山さん(上)と、手を合わせる奥様とご子息
 

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