『痛みが軽減したことが回復の原因であり、ひょっとしたらDBSは不要だったのかもしれませんね。現在はDBSの電源は切られているのではないですか?失われた時間は戻ってきませんが、これからの人生をエンジョイして頂けたら幸いです。』
「DBSは不要だったのかもしれませんね。」という文言にショックを受けた。
DBSとは”脳深部刺激療法”である。この療法を行うためには脳の左右に10円玉ほどの穴を明け電極を埋め込む。その電極に胸に埋め込んだ刺激発生装置から電流を流し、脳を刺激する。未央さんはこの手術に恐怖を覚え、しかも手術の成果は上がらず、悶え苦しみ、自殺まで考えたのである。
この件について、医師(手術を担当された方ではありません)が”DBSは不要だったのかもしれません”と語る。本の監修に当たった小生は、未央さんの心情を思いショックを受けた。
”ちょっと待って下さい。軽々しく言わないで下さい”と思うとともにジストニアに対する治療の難しさを実感した。
〇以下は小生の友人からのコメントです。
貴兄が監修されたというだけあって、文脈の構成力や文章の表現力などのメリハリは、さすがに文才に長けた貴兄ならではの素晴らしい内容でした。久しぶりに琴線に触れる感動を味わわせていただきました。
それにしても、作者である三石未央さんの辛抱強さや前向きな信念、人を思いやる心の優しさ、更には未来志向への心意気には本当に目頭が熱くなる思いがしました。また、ご両親・ご家族の献身的なサポートも感動ものでした。作者の今後(CLS)の活躍に拍手を送りたいと思います。
(写真は丸善・お茶の水書店に並んだ”奇跡の一歩”)