8月20日、「昭和40年男」(音楽モノ大全)が発売された。
「昭和40年男」というタイトルは”オタック”っぽい。この本のコンセプトは昭和40年(1965)生まれの男性の青春時代にスポットを当てたもので、彼らが胸をときめかせた映画、車、アイドル等にスポットを当てて編集されている。(隔月発行)2009年の創刊というから10年続いているわけで立派という他ない。
「音楽モノ大全」を開くと、中心はラジカセ(&カセットテープ)とウォークマン。当時発売された各社のラジカセ、ウォークマンが写真入りで紹介されている。その編集の多彩さと緻密さに驚く。まさに”オタク”である。ここまで徹底すると、SNSでは得られない満足感がある。商品の開発者のインタヴュー記事も掲載されている。ラジカセではパイオニア、CDプレーヤではソニー、カセットテープでは光栄にも小生。
当時を振り返ってみると、「昭和40年男」は家ではラジカセで、外ではウォークマンで音楽を楽しむという時代だった。それは現在のスマホに匹敵する。「カセット文化」ともいえる時代だった。当時、音楽の録音対象はCDと並んでFM放送だった。エアチェックという言葉が流行。FM番組誌が4種類も発行され、どれも数十万部の売り上げがあったというから驚く。
TDKはFM東京で「TDKオリジナルコンサート」というクラシックのナマ収録番組を放送。「昭和40年男」に愛され、オジサンになった彼らは今でもそのライヴ音源を楽しんでいる。
「カセット文化」をリードしたソニーは今年間売上8兆6千憶円、TDKは1兆3千憶円、両社とも日本を代表する優良国際企業として活躍している。
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