2017年12月10日日曜日

5千名の社員に誕生カードを書き続けた山﨑社長

山﨑貞一、TDK第二代目社長。在任期間、1947年~1969年。私が入社した1960年、社員数2千8百名。入社すると、誕生日に山﨑社長から誕生カードをいただいた。以来、毎年山﨑社長から誕生カードが届く。山﨑社長が退任される時の社員は5千名を超えていた。つまり、山﨑社長は毎日10名~20名の社員に誕生カードを書き続けたことになる。誕生カードをもらった女子社員の母親は誕生カードを見て涙したという。山﨑社長を神様だというOBもいる。その所以の一端が誕生カードにある。
 先週、ファイルを見たら山﨑さんからいただいた誕生カードがでてきた。改めてこのカードを見て驚いた。消印を見ると1990年、この時、山﨑さんは現役を退かれ相談役、80才。80才にして社員に誕生カードを書き続けていた山﨑さん、その心情に心打たれた。75才でボケたなどと言っていられない。幸い、私にはブログという社会に開かれた窓がある。
 カードを見ると、宛名もメッセージも山﨑さんの手書きである。
 「畠山君 広報課長としてご活躍のご様子、毎日ご苦労様です。勤続30年になりました。広報如何は売上に大きく影響します。厳しい世の中になってきました。年男として広報をしっかりやって下さい」
 印刷部分のメッセージ
 「労働時間の短縮は世の趨勢であります。その短縮された時間の中で生産の効率を高めなければ国、会社、そして個人生活の発展は望み得ません。能率を上げるには計画(段取り)を上手に立てることが大切であります。私は一日の計は夜にあることを信条としておりますが、一日の計も朝立てたのでは既におそく前の夜その日のことをよく反省し翌日の計画を検討し朝になったら直ぐに実行に移せば能率は必ず上がります。一日の計を夜立てるよう努めましょう」

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