2013年7月10日水曜日

パナソニック&スパイ、ショック

 私の家は1階の居間のテレビも、2階のテレビも「パナソニック」(松下電器)である。
そのパナソニックが平成25年3月決算で、7,650億という巨額の赤字を出した。前年度も同額の赤字であり、合わせると1兆5千億となる。
 そのパナソニックの歴代経営者の功罪を描いた本が発刊された。立石泰則著「パナソニックショック」(文藝春秋社)である。松下電器はいわずと知れたあの松下幸之助が作った会社である。パナソニックを経営危機に陥れたのは平成12年、6代目の社長に就任した中村邦夫と平成18年7代目となった大坪文雄の失政に根本原因があると語る。中村は社長就任と同時に「経営理念以外は全て破壊の対象とした」。大規模な人員削減も行われた。その過程でノーベル賞級の技術者も流失したという。”幸之助は社員を価値を生み出す資産(戦力)とみていたが、中村は社員を数字でしか理解できない。”流失した技術者は韓国のサムスン電子やLG電子等にも流れた。
 巨額赤字の原因は2つ。薄型テレビ(プラズマへの偏重)などデジタル家電製品の不調と、「技術への無理解」が生んだ三洋電機の買収だという。
 立石は”企業の生存にとって最も大切なものは、その生まれ育ち、氏素性であり、それがどのように継承・発展されているかという点だ。なぜなら「創業者精神」こそが、その企業誕生の源泉であり、成長の源泉であり、、生存の源泉であるから”と力説する。6代目中村社長は松下電器の力の源泉まで埋めてしまったと語る。

 6月、アメリカの友人から電話が入った。「今年、日本に行った時に中国の京胡奏者の演奏を聴いて、素晴らしいと思った。その京胡奏者がアメリカにデビューしたいといっているが、どう思いますか?」。京胡とは中国の京劇で使用される弦楽器である。私はこう答えた。「京胡はいわば民族楽器ですよね。日本でいえば、津軽三味線です。津軽三味線のコンサートをやってお客さんが入ると思いますか・・・」「そうですね・・・」。
 「週刊文春」7月11日号をみて驚いた。「鳩山由紀夫、安倍昭恵を操る中国人スパイ」そのスパイは京胡奏者。名前を見るとアメリカの友人が語っていた京胡奏者と同じではないか・・・。オットト。


 

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