2012年5月4日金曜日

チェコフィル「わが祖国」全曲日本初演CD化

チェコが産んだ作曲家とえばドボルザークが有名だ。彼が作曲した「新世界」交響曲は特に有名。第二楽章は日本でも”家路”というタイトルで親しまれている。
チェコにはもう一人、スメタナという偉大な作曲家がいる。彼の作品では交響詩「モルダウ」が有名。この曲は同国を流れるモルダウ川が生まれるところから大河になるまでを描写したものである。このモルダウは実は六曲からなる連作交響詩「わが祖国」の第二曲目である。
このことを知っている日本の音楽ファンは地元チェコ・フィルの演奏で「わが祖国」全曲を聴くのを渇望していた。
これが実現したのが1974年、今から38年前である。
FM東京が「TDKオリジナルコンサート」開始3周年として企画した聴取者無料コンサートである。なんと応募ハガキが11万通にも達した。これは同局のイベントとしては”さだまさし”に次ぐ記録だという。
このコンサートの音源が今回CD化された。
全曲演奏終了後の熱気に満ちた拍手は感動的である。
なお、このCDの解説書に当時、TDK広報を担当していた私の回想録が掲載されている。なんと光栄なことだろう。(写真)
それにしても、経済大国・日本には「新世界」「わが祖国」に匹敵するような名曲はまだ存在しない。

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