2011年12月24日土曜日

21世紀はSACDの時代


 SACD(Super Audio CD)の音をはじめて聴かせていただいたのは、野田市の高橋さんのお宅だった。その後、12月3日、竜ヶ崎市の音楽同好会ゲヴァント・ハウスで元・レコード芸術編集長、野沢龍介さんが「21世紀のクラシック音楽事情」と題して、SACD(ハイブリット)のデモンストレーションを行い、その音の違いに参加者は耳を耳張った。
 12月10日、日本コロムビアからSACDの試聴盤が拙宅にドーンと送られてきた。
 小生が10年前にCD商品化を企画した「TDKオリジナルコンサート」の1部がSACD化され、12月21日発売されるということで、挨拶変わりに送って下さったのだ。
 これを聴いて驚いた。
 なんと2トラ38のマスターテープの音がするのである。といってもオーディオに興味のない方はわからないと思う。2トラ38とは、当時放送局が音楽を収録する時に使用したアナログの録音方式である。実に音が柔らかい。
 これをCDにすると音の波形が階段状にギザギザになり、どうしても音が固くなってしまう。
 CDが開発された時は、CDは人間の可聴範囲を完全にカバーしていると宣伝された。
 一般的にはそうといえるかもしれないが厳密にいうと違う。
 SACDはCDと比較すると記録容量が7倍、周波数帯域は5倍と格段に高性能なのだ。
 これによって音の波形は限りなくアナログに近くなる。
 音を聴くと、CDでは団子状態に聴こえた音もほぐれて聴こえる。本当にコンサートホールで聴いているようにナマナマしい。
 同じ演奏なのにSACDの方がゆっくり、丁寧に演奏しているように聴こえるから不思議である。
 野沢さんがおっしゃるように、また高橋さんが惚れ込まれたように、これからはSACDの時代だということを実感した。
 なお、SACDプレーヤでないと聴けないが、2万円くらいでDVDコンパチのプレーヤが発売されており、これでも十分に楽しむことができる。
(写真、上段左1977ベーム・ウィーンフィル、右1974ディスカウ、下段1973ザンデルリンク・ドレスデンシュターツカペレ。いずれも来日公演ライヴ収録)

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