2011年12月20日火曜日

オペラはブルーレイ時代


 ブルーレイのオペラをはじめて視聴した。
 音も絵も素晴らしい。
まず、プッチーニの「ラ・ボエーム」である。
貧しいお針子ミミと売れない詩人ロドルフォの悲恋物語である。
オペラ歌手というと、容姿はどうでも良い、というのは昔の話。今回試聴したDVDの主人公はどれも美形なので、視覚的に違和感がない。
 映像がクリアなので、ミミの襟元にあるカメオのブローチも鮮明に判別できる。こういったところは舞台の最前列でもみることはできない。ミミが病にかかり、息も絶え絶えの第3幕ではこのブローチも無くなっている。
 こんなところまで、細かく気を使って演出しているということがブルーレイだとわかる。
第3幕は、雪のパリ郊外の場面だが、実にリアルであり思わず身震いしてしまう。(2009,12、英国ロイヤルオペラで収録)
 ヴェルディの「椿姫」。
 主人公のヴィオレッタはパリの高級娼婦。娼婦といっても19世紀半ばの娼婦は教養豊かだったという。今までのヴィオレッタというと、可愛そうな歌姫といったイメージだったが、今回視聴したヴィオレッタは違う。ビビアン・リー演じるスカーレットのような感情豊かな女性である。これをフレミングが見事に演じ、愛憎深いドラマとなった。(2009,6、英国ロイヤルオペラで収録)
 今回視聴した2作品が映像・音質だけではなく、作品としても高度に仕上がっていたのは幸運だった。
 これから新しく収録されるオペラはブルーレイになるということを実感した。

0 件のコメント:

コメントを投稿