2010年8月13日金曜日

カセットテープ、昔話


 現役時代の上司が会いたいという。

 用件は町内会でカセットテープの話をするので、資料等提供して欲しいというのである。

 11日、松戸でお会いする。

 上司の沖山さん。小生が秋田工場から東京本社へ転勤するのを認め、しかも磁気テープ部門(カセット、ビデオを生産・販売)へ勧誘してくれた大恩人である。

 昔話に花が咲いた。

 沖山さんは月に一回は朝礼を開き、業績の話をされたが、毎月「売り上げ、利益とも目標を上回りました。」というのが決まり文句だった。なにしろ、電子部品メーカーだった会社がオーディオ・ビデオテープで世界一になったのだから躍進ぶりはすさまじいものだった。工場もたちまち欧米、東南アジアにできた。コマーシャルではステービー・ワンダーを起用し、世界陸上のゼッケンスポンサーになった。

 その躍進ぶりは先年NHKの「プロジェクトX」でも取り上げられた。

 当時のTDKは日経優良企業ランキングでベストテンの常連だった。

 ところで、国内でオーディオカセットは何巻くらい売れていたろうか?

 1989年がピークで5億巻(年間)、2006年は約1/10になり5,500万巻、今年はさらに縮小し、1,500万巻ていどと思われる。

 1989年ころはカセットでFM番組を録音するのが若者の間で流行していた。エアチェックブームという社会現象が起きていた。

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