「大切なのは金や権力ではなく子供である」
これは映画「ゴッドファーザーⅢ」で老境に入ったマイケル・コルレオーネが語った言葉である。これは小生の信条と一致する。
8月、録画しておいた映画「ゴッドファーザーⅠ・Ⅱ・Ⅲ」を観た。やはり凄い作品である。
「ゴットファーザー」は第2次世界大戦直後、ニューヨーク五大ファミリーの一角で、最大の勢力を誇るイタリア系マフィア「コルレオーネ・ファミリー」のドラマである。
初代ヴィトー・コルレオーネ(写真・上)は犯罪組織の長であるものの、道徳心は強く、義理堅く、慈悲深い性格であり、部下だけでなく、一般人からも尊敬される。後を継いだマイケル・コルレオーネ(写真、中・下)も道徳心に優れており(麻薬には手をださない)、やがては犯罪組織から足を洗い、事業家となることを目指す。
ただ、犯罪組織でファミリーを守り、財産(シマ)を守り、事業家に転身するのは至難の業である。疑心暗鬼の中で、敵対するファミリーを暗殺、実の兄まで殺害してしまう。
そして語った言葉が「大切なのは金や権力ではない子供である」だった。
映画の終盤、犯罪組織の後継ぎを嫌い、オペラ歌手になった息子の晴れ舞台を家族で鑑賞。感動に浸って劇場から出たところで、マイケルは敵対するファミリーの殺し屋に襲われる。弾丸は最愛の娘メアリーに当たる。マイケルはメアリーを抱きしめ、慟哭の中で気を失う。
時は過ぎ、金や権力より大切なメアリーを失ったマイケルは、誰に看取られることもなく息絶える。
自分はお金も権力もないが2人の子供と6人の孫に恵まれた。
自分の最後はマイケルよりはマシなのではないかと思った。
<監督>フランシス・フォード・コッポラ
<出演>マーロン・ブランド/アル・パチーノ
<受賞>1972年度アカデミー賞(作品賞、主演男優賞、脚色 賞)