2010年12月22日水曜日

武道館、5千人の第9に参加

指揮の西本智美
東京交響楽団(右側)

大合唱団の一部


 最初、武道館の第9なんかに行くもんかと思った。家内に意向を聞いたら、「”カジュアルシート”というのは面白いんじゃない」という。

 チケットは3種類ある。合唱に参加する「スタンダード」。ソプラノ、アルト、テノール、バスと分かれている。これはオーディションがあり、ドレスコードもある。リハーサルにも参加しなければならない。「カジュアルシート」。これはオーディション、ドレスコードもない、つまり服装も自由。リハーサルもない。合唱は歌える部分だけ歌えばいい。「一般シート」。これは一階席で聴くだけの席である。

 私は「楽譜は読めない」「ドイツ語が分からない」「極端な音痴」ときている。合唱団員としては三重苦である。しかし、家内がいうように「カジュアルシート」であれば他人に迷惑はかけない。なにしろ、「スタンダード」4千人、「カジュアル」千人の大合唱団である。一人くらい、調子はずれでも分からない。

 それでも、いざ参加するとなると、一応予習をしなければ・・・。楽譜のドイツ語にカナをふり、日本語訳を書き、CD、DVDを10回くらい見る。予習をする度に音楽をやるには、楽譜を読めるだけではダメ、言葉が分かるだけでもダメ、その両方が理解できないとダメだということを痛切に感じた。それと、自分自身のスキル。(歌唱力)。そしてこの曲を作曲したベートーヴェンの偉大さを痛感する。

 会場は合唱団席5千名、一般席5千名、計1万名で満席。武道館はコンサート会場でないため、換気音が聴こえ条件はあまり良くない。しかし、さすが第9である。会場は祝祭的な雰囲気に包まれた。

 合唱の冒頭のFreude!(歓喜)から最後のGoterfunken!(神々の火花)までの間、半分くらいは大合唱になんとかついていった。ほとんどが口パク。曲が終わるとバーンと音がして、ステージから客席に金銀のテープがぶ。”神々の火花”のつもりなのであろう。武道館ならではの趣向だと思った。

 このコンサートには「TOKYO FM 開局40周年記念・夢の第九コンサートin日本武道館」と銘打たれていた。

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