サロメとえば、まだ少女のような女性が「7つのベールの踊り」を踊った見返りに王に銀の皿に載せた預言者ヨカナーンの首を所望するというなんとも気味の悪い筋書きである。
2008年、イギリスのコヴェントガーデン王立歌劇場で上演された「サロメ」のDVDをみた。
「サロメ」のイメージが変わった。これはグロティスクな作品ではなく、「愛の神秘は、死の神秘より深い」という浄化のドラマなのである。けっして表面上の不気味な筋書きのまどわされてはいけない。
こんな印象を持ったのもサロメを演じたミヒャエルの容貌と演技に起因している。彼女は舞台女優のように一途で無垢なサロメを演じている。
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