「カラヤン ベルリン・フィル ライヴ・イン東京1977」というCDを聴いた。曲目はベートーヴェン作曲交響曲第6番「田園」第5番「運命」第9番「合唱」。収録会場は5千名収容の普門館。
キャチフレーズを見るとこうだ!「TOKYO FM開局40周年記念盤」「奇跡的に保存されていたカラヤンBPOのステレオ・ライブ。素晴らしい演奏!凄い音質!」
この演奏は同局の「TDKオリジナルコンサート」で放送されたものだが、そのような説明はない。そこに放送局開局40周年に対する並々ならぬ意気込みを感じる。
ところがである。CDを開封して解説書に掲載された録音プロデューサー東条碩夫氏のコメントを見ると、”これは「第9」をお聴ききになる方のために、あらかじめご諒解を得ておかなくてはならない。実はまさに本番の直前、それまで快調だった収録用のアンプが、突然トラブルを起こし、事実上使用不能になり、復帰も不可能になってしまった。ー略ーこういう場合、われわれがどれだけ惨めな気持ちになるかは、筆舌に尽くしがたい”つまり、録音プロデューサーとしては無念の録音だったと推測される。
実際CDを聴くと、演奏は素晴らしいという見当はつくし、聴衆の反応も良好である。ただ、音ということになると、東条氏の指摘した「第9」は別にしても全体的にクリアさがない。”凄い音質”とは言い難い。
発売元はキングインターナショナルである。同社には昔からお世話になっている。同社の付けるキャッチフレーズは素晴らしい。天才的である。つい買いたくなる。しかし、この度は看板と中身にかなり乖離があると感じたしだいである。
カラヤン先生も”凄い音質!”だとは感じないと思う……。
解説書に Special thanks to ということで、小生の名前も掲載されている。やや複雑な心境である。
お疲れさまです!この頃忙しすぎてもうし訳ありません。傘寿会楽しみです!
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