2022年3月3日木曜日

”こうして世界一になった”「ステレオ時代」が大特集!


 やあ、驚きましたね。「ステレオ時代」(20号)が”TDKはこうして世界一になった”という記事を掲載した。タイトルも凄いが中味が輪をかけて凄い!カラー32頁である。同誌は編集長の澤村さんが企画、取材、編集と全てお一人でやっている。オーディオ誌でありながら、メーカーの広告はゼロ、評論家もゼロ、したがって、澤村さんの感性で本は作られる。経営的には「常に綱渡りで、売行きが落ちたらすぐ終わるというサドンデス」状態だという。ということで開き直って、好きなように作っているという感じがする。だから中味は面白い。
 
取材が行われたのは12月17日、コロナが小康状態で、秋田の「TDK歴史みらい館」での取材がOKになった。今回はマーケティングの話も披露したいと思い、コピーライターの内野さんにも声をかけた。几帳面な内野さんは資料をカバンに詰め込んで登場。その重量17キロ。そんなに持ち込んでも掲載できるはずがないと思っていたのだが、澤村さんがこれに食いついてきた。話題がカセットの話であり、歴史館の展示物は掲載されないだろう、と思っていたら、「TDKの歴史は日本の電子技術の歴史だった」というタイトルで掲載されている。その編集のウマイこと。天才ですね。
 20号のメイン企画は御三家『サントリパイ』の一角”トリオ/ケンウッドの魅力、再発見”。
”励磁式スピーカーのある蕎麦屋さん”という企画もある。この蕎麦屋さん、山形県天童市にある「そば吉里吉里」。オーディオマニアの間で知られたお店だという。秋田のTDK歴史みらい館の取材が決まったので実現したという。山形、秋田は12月17日の夕方から雪でした。コロナと雪の間隙をついて行われた取材でした。
 ”世界一になった”というのはカセットテープの話である。電子部品メーカーのTDKが日米欧の有名ブランドを抜いてシェアトップになったのである。その頂点のカセットがMA-R(写真・左)だった。テープはメタル、ハーフはダイキャストフレームである。私の後、商品企画を担当した吉野さんは、MA-Rを凌ぐMA-XG Fermoを企画した。誌面ではTDKが世界市場で展開したマーケティング戦略が語られている。


1 件のコメント:

  1. 改めて先輩の凄さが解るけどこれを知っている人はあまりにも少ない?ありがとう御座います。

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