私が昨年末、TDK・広報部の要請で取材対応した本が、今書店に並んでいる。「ステレオ時代」vol,3号である。表紙に「”究極のカセットテープを作れ!”TDK MA-R開発ストーリー」というキャッフレーズが付いている。TDKを定年退職して13年目を迎える。その私が現在出版されている本に掲載されるなど夢のようである。
今月初め、TDK・広報部から、また電話をいただいた。
「昭和40年男」という雑誌社から「カセットテープ」について取材依頼がきているので、対応して欲しいという。私は耳を疑った。「ステレオ時代」の時に舞い上がってブログに「私のノーベル賞」(12・18)という記事を書いた。そんな栄誉ある取材がまたあるなんて、私はなんと運の良い男だろう。
それにしても、何故、今カセットなのだろう。
「そういえば、そうだ、あの頃のカセットブームは今のスマホブームと同じだった」若者がラジカセで深夜放送を聴き、それをカセットテープに録音。カセットテープを使った声の郵便というのもあった。音楽・オーディオフアンはFM放送をカセットに録音して楽しんだ。当時若者だったシニア向けの出版物の企画を考えると、カセットテープ文化は外せない。
TDKは電子部品メーカーだったがカセットテープメーカーとして世界NO,1になった。私は商品企画の責任者だった。本当に幸運だった。
18日、「昭和40年男」の取材は無事終えた。3月11日、本は書店に並ぶという。取材の機会に後輩(現在、役員)のOさん、Hさんに挨拶することもできた。有意義な一日だった。