2020年2月20日木曜日
横浜へ。トーンマイスター、平井義也さんを尋ねる
4月4日、NPO法人・龍ヶ崎ゲヴァントハウスはトーンマイスターの平井義也さんを講師にお迎えし、講演会を行うことになった。講演のタイトルは「日本初トーンマイスター平井義也先生特別講演会~文化庁芸術祭最優秀作品賞に輝く至高の名盤を聴く~」である。
トーンマイスターとはドイツの国家資格。直訳すれば「音の職人」である。平井さんは1970年代、ヨーロッパの音楽大学を代表するデトモルト音楽大学(ドイツ)に留学し、音楽学、作曲法、音響工学、電子工学を学ぶ一方、ピアノ、チューバなどの実技にも挑戦した。当時、私はTDKで磁気録音テープの商品企画を担当しており、数人の音楽仲間がいた。この仲間の会に平井さんが顔を出されたことがあった。
あれから50年近く・・・。平井さんは1993年「マイスターミュージック」というレコード会社を設立し、600タイトルを超えるアルバムをプロデュースし、録音・制作している。今や日本のクラシックレコード界をリードする存在である。
2月4日、横浜みなとみらいホールで福田進一先生(ギター)の収録をしている平井さんをお尋ねした。(写真)40数年ぶりである。スッカリ頭髪が薄くなりボケの出始めた小生と比較し、平井さんは業界の第一人者。4月4日はご自分のオーディオ機材を持ち込んで講演して下さるという。ゲヴァントハウスのメンバーがどんなに喜んでくれるやら、喜ぶ顔が見えそうである。平井さんは収録機材についていろいろ説明して下さり、福田先生にも紹介して下さった。が、ボロがでないうちにと思い早々に退散した。
帰り、近くの山下公園、赤レンガ倉庫付近を散策。中学の修学旅行以来・・・?
横浜湾には新型コロナウィルスに感染した乗客を乗せたクルーズ船が停泊している。夜、サントリーホール(赤坂)で行われたコンサートを聴く。観客の8割がマスク姿、異様な光景だった。
2020年2月11日火曜日
奥様は昭和の名宰相・鳩山一郎の五女
小生と一緒に写真に収まっている方は、なんと昭和の名宰相・鳩山一郎の五女、信子さんである。2003年、指揮者・故渡辺暁雄氏のご自宅で撮影したものである。信子さんは渡辺暁雄氏の奥様である。
小生が渡辺家を訪れた目的は1982年「TDKオリジナルコンサート」10周年記念として行った「ヘルシンキフィルハーモニー管弦楽団特別演奏会シベリウスシンフォニーチク
同行した池田卓夫氏(日本経済新聞・編集委員)が信子夫人にインタヴューを行った。「終演後はめったに感想を言わない主人が『うまく行った』と漏らした」と語っている。渡邊暁雄氏のお母さんはフィンランド人の声楽家・渡邊シーリである。渡邊にとってシベリウスは母国の作曲家である。
シベリウスチクルスの第2番、第3番、第5番、第6番はフィンランド生まれの新鋭オッコ・カムが指揮した。カムの演奏が素朴さはあるが、惰性的なのに対し、渡邊のシベリウスには透徹した厳しさがある。シベリウス演奏を語る時、音楽誌に渡邊暁雄の名前はあまり見当たらない。が、私は渡邊のシベリウスは名演だと思う。
解説書に山崎浩太郎氏が寄稿している。「レナード・バーンスタインが最後に来日したのはその死の年、1990年7月。記者会見の冒頭まず語ったのは6月になくなった渡邊暁雄への追悼の言葉だった」バーンスタインは1918年、渡邊は1919年の生まれ。生も死もほぼ一緒だった。
2020年2月2日日曜日
水戸から世界へ。水戸室内30周年記念コンサート
水戸芸術館開館30周年記念事業&水戸室内管弦楽団創立30周年記念コンサートを聴くためである。記念コンサートは指揮者無しだった。ナマで聴くのは初めてである。
第1曲、チャイコフスキーの弦楽セレナードがホールに響いた。その音に驚いた。今まで聴いたことのない圧倒的なエネルギーである。ウィーンフィル、ベルリンフィルという世界の超一流オーケストラを上回る音のエネルギーである。プログラムはバッハ、ショスタコーヴィチ、バルトーク、メンデルスゾーンと続いたが、どの曲でもまず驚いたのが舞台から放射されるエネルギーである。
その秘密は2つある。一つはソリスト級の奏者による技術と一糸乱れぬアンサンブル。そして、座席数680席という室内オケ専用ホールによる豊な響きの効果である。
水戸室内管弦楽団は水戸市市制100周年を記念して1990年設立された。初代館長は音楽評論家・吉田秀和(2006年・文化勲章受章)、館・ホール設計者は世界的に著名な磯崎新、現在の館長は小澤征爾。吉田館長の目指したもの。「水戸のものだが、水戸を超えたもの。世界から受信し、世界に発信する開かれた芸術活動のひとつの拠点」である。
水戸室内楽団のCDは20タイトル近く発売されている。どれも名演であるが、シンフォニーなど大編成のものはフルオーケストラの名演と比較すると聴き劣りする。
ただ、生で聴くとホールとの相乗効果でフルオーケストラを上回る。つまり生演奏のエネルギー感はCDには収まりきれないのである。
水戸室内管弦楽団の真価を聴くためには水戸芸術館の専用ホールで聴かないといけないと強く感じた。専用ホールでの奏者と聴衆の一体感も素晴らしい。音楽とともに奏者は体を揺らし、聴衆の体も揺れ動いていた。
2020年2月1日土曜日
鷹農は永遠!③校歌
(小生の母校、秋田県立鷹巣農林高校は2010年、統合により閉校。卒業生の一人として母校を語り継ぐ・・・)
校歌の制定は1928年(昭和3)、第4代片岡重助校長の時代である。片岡は文部省出身。当時文部省唱歌作詞作曲委員をしていた高野辰之(作詞)、岡野貞一(作曲)に校歌を依頼した。
高野、岡野のコンビは「故郷」「春が来た」「春の小川」等の唱歌を作る一方、校歌を作っている。その数は100校前後であるが、コンビで作った校歌は少ない。本校、埼玉県立秩父高等女学校、長野県立下高井農林学校、千葉県立千葉女学校の4校である。
幽禽四時 友呼ぶところ
清き気を吸い光を浴みて
若き我等ぞ学びに励む
2、流れて広き 米代川よ
聳えて高き 森吉山よ
偉大の自然に朝夕鑑み
若き我等ぞ学びに励む
3、農と林にわかれてあれど
土に親しみ 直きは一つ
慧き心と 汗との上に
若き我等ぞ未来にいくる
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