2023年6月27日火曜日

夏越の大祓いと素戔嗚尊(すさのおのみこと)

25日(日)笠間市にある常陸国出雲大社を訪れ、「夏越の大祓い」を体験した。
「夏越の大祓い」とは『水無月のなごしの祓いする人は ちとせの命のぶといふなり』(拾遺集)の歌に因んだもので、茅の輪をくぐることにより、正月から6月までの半年間の罪穢を祓い、後の半年間を新たな気持ちで迎えるというものである。
神主の先導に従い、茅の輪をくぐる。(写真・上)その後、太鼓の連打と「エイ、エイ」という神主の気合のもと、全員で祝詞奏上。最後には災い除けの「形代(かたしろ)」が牡丹雪のように天井からヒラヒラと舞い落ち、参加者の頭や肩が真っ白になる。
茅の輪の起源については、善行をした蘇民将来(そみんしょうらい)が素戔嗚尊(すさのおのみこと)から「もしも疫病が流行したら、茅の輪を腰につけると免れる」とわれ、疫病から免れることができたという故事に基づいている。
ところで、出雲神話の祖神といわれる素戔嗚尊(古事記では須佐之男命とも記す)はどんな顔をしているのか?その絵が、社務所にある多目的ホール(山鬼ホール)の壁面に掲げられている。タテ4,6m、ヨコ4,8mの巨大な絵である。現代アートの鬼才、金子富之が常陸国出雲大社 ご鎮座30周年を記念して書いた力作である。素戔嗚尊は八岐大蛇を退治した逸話が有名だが、幼児性や暴力、英雄と言った多面性を有していたという。鋭い眼光がその多面性を見事に描きだしている。



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