8日、羽後本荘発6:27発の列車に乗るため、5:30ホテルを出発。明け方の本荘市内はまだ薄暗い。前方から自転車に乗った男がやってくる。「アレ、シュンだべ」「やあ、イサオ」とお互いに顔を見つめ合う。中学校の同級生、猪股功君だった。まさに僥倖である。
7:32酒田着。陸羽西線に乗り換え新庄へ。車窓から駅構内を見ると、見事な山鉾が見える。平成28年、ユネスコ無形文化財に指定された「新庄まつり山鉾」である。(写真)祭りは今年コロナで中止になった。車窓から見事な山鉾を見れたのは幸運だった。
9:32新庄発、奥羽線、羽前千歳駅で仙山線に乗り換え仙台に向かう。途中「山寺駅」を通過する。山寺、立石寺は芭蕉の「奥の細道」で有名「静けさや岩にしみいるセミの声」という歌を詠んだ。「山寺駅」を通るのは多分61年ぶりである。61年前、高校2年の時、文芸部の企画として「奥の細道」研修旅行を行った。男女20名の部員が顧問の先生とともに山寺、松島と巡ったのである。
12:00仙台着。仙台発東京行きの深夜バスは23:55分である。10時間以上の時間がある。この日、仙台は38度の厳しい残暑。美術館や青葉城址を見て、映画でも観て時間を潰そうかと思ったが、この暑さはたまらない。そこでヒントになったのが、車中で読んだ小金さんの自分史「私の四季」。スルガ銀行仙台支店勤務の時、「メディアテーク」で有意義な時間を過ごしたという。徒歩でそこを目指す。新潟、秋田と比較すると仙台は大都会である。すれ違う女性も洗練されている。メディアテークは「読む」「調べる」という好奇心に応える。というのがコンセプト。日頃読めない本を次々と手にとる。アッという間に20時の閉館となる。実に知的で有意義な時間だった。
バスは9日(水)6:25東京・大崎駅に到着。乗車料金¥2,000。新幹線で秋田と東京を往復すると¥40,000である。今回の4泊5日の東北旅行は旅費、宿泊費、食費全て込みで¥38,000だった。これはコロナ不況のお陰である。11日、なんと母から電話がかかってきた。私の気持ちは母に届いていた。母さん無謀な旅行をした息子を許して下さい。黙認の妻に感謝。
0 件のコメント:
コメントを投稿