2025年3月29日土曜日

心洗われるワーグナーの楽劇/東京・春・音楽祭

東京・上野で「東京・春・音楽祭」というイベントが開催されている。
桜咲く春の上野を舞台に東京の春の訪れを祝う日本最大級のクラシック音楽の祭典である。3月14日~4月20日にかけて上野公園の各施設(東京文化会館、各美術館、博物館等)を拠点に国内外のアーチストによるオペラ、オーケストラ、室内楽などの演奏会が行われている。実行委員長は国や東京都ではなく、鈴木幸一さんというインターネット関連メーカーの会長さん。いわゆる民間主導の音楽祭であり、クラシックファンとしては鈴木さんに感謝感激である。
3月27日、ワーグナーの楽劇「パルジファル」(演奏会形式)の公演に足を運んだ。昨年、満を持してチケットを購入した。A席¥22,500だった。
ワーグナーの楽劇(オペラ)は何しろ長い。開演午後3時、終演は夜の8時である。舞台神聖劇「パルジファル」はワーグナー最後の楽劇。筋書は「官能に負けて傷ついた王を無垢で愚かなパルジファルが聖槍によって治し、新しい王になる」。ワーグナーは欲に負けない無欲の人間の方が天(神)に通じるということを表現したかったのだと思う。
指揮は今年86才のワーグナー指揮界の巨匠ヤノフスキ―。オーケストラはNHK交響楽団。三階正面席で聴くこのコンビのワーグナーサウンドは素晴らしかったです。美しい聖なるサウンドに異次元の世界に浸った5時間でした。歌手陣もすばらしかった。ただ小生83才。字幕が読めず、オペラグラスをはじめて使用しました。

2025年3月24日月曜日

8月大相撲牛久場所。大の里は横綱。高安は大関返り咲!期待。

 大相撲春場所後半戦は牛久在住の小生にとって正に手に汗握る日々だった。
牛久市は横綱・稀勢の里の出身地である。牛久駅東口には稀勢の里の手形を刻んだ石碑がある。隣町・阿見町には稀勢の里が親方を務める二所ノ関部屋の道場がある。(写真・右)この道場の出世頭が大関・大の里である。大の里は石川県の出身だが、私にとっては地元力士なのである。阿見町の隣、土浦市は高安の出身地である。
 
春場所、大の里の活躍は当初から期待していたが、35才になる高安の活躍は想定外だった。10日目まで9勝1敗。これなら悲願の初優勝なるかと思ったが、11日に霧島に敗れ9勝2敗。またダメかと思ったが、13日は鬼の形相で若元春を突き出し(写真・読売新聞)。これならいけると思っていたら14日、美ノ海に負け3敗で大の里と並ぶ。ここでダメだと思ったが、千秋楽、難敵、阿炎を倒し、大の里との優勝決定に持ち込む。決定戦で大の里に負けたが、地力と若さで勝る大の里を相手に善戦した。春場所は高安の相撲人生の白眉だったと思う。
地元力士の活躍もあり、8月には大相撲牛久場所が開催される。稀勢の里が親方として、大の里がナンバーワン実力者として故郷に錦を飾ることになる。8月、大の里が横綱になっている可能性もある。高安が大関に返り咲いているかもしれない。そのためには5月、7月場所で、両力士とも優勝するなどの好成績が必要となる。頑張って欲しい。牛久場所のチケット、¥10,000~¥19,000と高額であるが、ほぼ売り切れらしい。




2025年3月18日火曜日

母三回忌。新幹線「秋田こまち」連結不良に遭遇。


母の三回忌が3月13日(木)秋田の実家で行われた。
当日、牛久発の始発5:36分発に乗車。上野発7:38分発の東北新幹線「はやぶさ」に乗車するので、6時台の電車でも間に合うのだが、大事をとって、早目に上野まで行くことにした。JR不信でもある。
通常であれば上野発7:38「はやぶさ」には秋田新幹線「こまち」が連結されており、上野から秋田まで、乗り換える必要がないのだが、連結不良が確認されたため、盛岡まで「はやぶさ」で行き、盛岡で「こまち」に乗ることになったのである。(14日から連結不良が解除された。もうⅠ日早ければ良かったのに・・・)
母は2023年3月13日、105才で亡くなった。
母は本当に良妻賢母だった。母の実家である板垣家は多くの山林を有する資産家だった。しかし、父は質素倹約に務めた。仕事着を締めるのに帯の代わりに荒縄を使っていたのは村でも有名で、私の記憶にもある。母は同じ村で弁護士を務める猪股家から板垣家に嫁いだ。気品のある方だった。
三回忌の宴席で兄は父親が酒乱だったことを紹介した。普段はおとなしい父が酒を飲むと母や自分を「ンゲダモノ(お前達のような者)」と罵倒したという。母はそれに耐え偲んできたという。高校時代から実家を離れた私はそのような父を知らない。牛久のわが家を訪れる父はいつも優しい笑顔だった。
母が生んだ5人兄弟。姉は母が亡くなった年の9月亡くなった。4人の兄弟も年をとった。母の七回忌に兄弟が集まるのは難しいだろう。
宴席の最期、兄から「俊、〆の挨拶を」といわれた。「来年、兄さんの生前葬をやりましょう」。三回忌の宴席が余りにも楽しかったので、つい、口が滑った。というか、なにかを口実に来年も集まりたいものである。


2025年3月11日火曜日

世界に羽ばたくママさん指揮者、沖澤のどかさん

 クラシック音楽業界で話題の沖澤のどかさんが読売日本交響楽団を指揮したシベリウスの交響曲第2番のCDを聴いた。かつてない感動を覚えた。手垢のついたシベリウスの名曲が、今生まれたばかりのように聴こえたのである。
クラシック音楽といえば、作曲家はモーツアルト、ベートーヴェン、ブラームス等、決まりきっている。それなのに100年も200年も愛聴されているのは、指揮者によって、作品が新たに生まれ変わるからである。カラヤン、バーンスタイン、小澤征爾等の指揮者が、作品に新に生命を吹き込んできたのである。沖澤のどかさんは、その巨匠達の後を引き継ぐ天性の才能を持ち合わせているような予感がする。
沖澤さんは1987年、青森県三沢市の生まれである。東京芸大で学んだ後、ハンス・アイスラー音楽大学ベルリン博士課程オーケストラ指揮専攻終了。2019年第56回ブザンソン国際指揮者コンクールで優勝。2020年、ウクライナとの連帯を示すためのコンサートでウィーンフィルと並んで世界最高のオーケストラであるベルリン・フィルを指揮した。
私生活では、2019年リトアニア人男性と結婚。2児の母である。
クラシック音楽を聴かない方でもジャケットの沖澤さんの写真(特に澄んだ目)を見れば天性の才能の方だと見当がつくのではないだろうか。
3月2日、友人の誘いで土浦で開催された「いばらく」を聞かせていただいた。茨城県を落語で盛り上げようと結成された茨城県出身の若手落語家のユニットである。落語も真骨頂は古典落語である。そういった面ではクラシック音楽と共通の再現芸術である。今後の活躍を期待したい。(左から柳亭市寿、立川成幸、立川志のぽん)

2025年3月6日木曜日

81才と18才の違い(老人会)

今日(6日)は老人会(刈谷シニアクラブ)の誕生会があった。
3月生まれの10名が、近況を語った。私も3月生まれである。
当会の会員の平均年齢は81才だという。
私は先輩がメールで送信してくれた「81才と18才の違い」を披露した。
〇恋に溺れるのが18才。風呂に溺れるのが81才 〇道路を暴走するのは18才。道路を迷走するのは81才 〇心がもろいのが18才。骨がもろいのが81才 〇偏差値が気になるのが18才。血圧・血糖値が気になるのが81才 〇まだ何も知らないのが18才。もう何も覚えてないのが81才 〇自分を捜しているのが18才。皆が自分を捜しているのが81才 〇家に帰らないのが18才。家に帰れないのが81才
会場、大笑いで喜んでいただいた。
ところで、私は今月83才になる。学校、会社の同僚の1/3は死亡、1/3は連絡とれず、残り1/3は連絡がとれても会えなくなってきている。
と、言うことで、地元の老人会は大事である。
2月20日の老人会には筑波大学フォルクローレの皆さんが、ボランティアでお出でになり、「コンドルは飛んでいく」などの中南米音楽を披露して下さった。(写真・上)学校で心理学を専攻しているといった秀才な皆さんである。われわれの孫世代である。18才と81才の貴重な触れあいだった。

2025年2月28日金曜日

映画「山椒太夫」、今も続く人さらいの人間社会

 
1954年に公開された溝口健二監督作品「山椒太夫」を観て感動した。この映画ベネチア国際映画祭で銀獅子賞を受賞するなど海外でも高く評価されたという。(原作・森 鴎外)
1954年といえば私が12才の時の映画である。多分、私も中学校時代観ているはずである。「山椒太夫」というより「安寿と厨子王」としての印象が強い。「母と一緒に安寿と厨子王は浜辺で人さらいに会い、母と生別れる」浜辺で「安寿恋しや、ほうやれほ、厨子王恋しや、ほうれやほ」と杖にすがる母親の姿が痛々しい。(写真)溝口監督は平安時代の日本の自然、世情を忠実に再現。人さらいに会った安寿と厨子王は山椒太夫の荘園で過酷な労働を強いられる。逃げようとすると赤く焼けた火箸で肌を焼かれる。
映画を観て、平和な時代に生まれて良かったと痛感する。しかし、この人さらい、今でも続いている。北朝鮮に拉致された日本人。彼らはかの国でどんな生活をしてるのだろう。彼らの親族は日夜、日本海を眺めて嗚咽しているのである。
最近ではミャンマーの詐欺集団がSNSで日本の若者を勧誘し、逃亡しようとすると電気ショック等の拷問をしているという。拉致した若者が住む鉄格子の入ったアパート群を見ると、慄然としてしまうのである。
かと思うと、大国のトップが国際ルールや法を無視した行動を平気でとるようになった。
平穏な生活を続けていくためには、真面目に働き、ウマい話には乗らないよう心がけなくてはならない。
 
 

2025年2月22日土曜日

これからは宇宙ビジネスです(野村セミナーの提示)

昨日、地元・筑波銀行主催の会社説明会と、野村證券による投資環境セミナーが開催された。筑波銀行は「地域のために、未来のために」「小回りと質で地域をとことん支援する」と頭取の生田氏は語った。参加者へのお土産に筑西市にある湖月庵の「館最中」が提供されたが、これも地元支援の一環であろう。美味しかった。
続いて、野村證券投資情報部長の東氏が「2025年の経済・株式市場の見通し」について語った。驚いたのは「トランプ政権の注目テーマ”宇宙”=収益期に入る宇宙ビジネス」についての提示である。
日本では年に数回人口衛星を上げ、成功したとか失敗したというのがニュースになっているが、実は世界全体では1日平均7個超の人口衛星が打上げられているのだという。(成功したとか失敗したというのは世界的にニュースにならない)このビジネスに力をいれているのが、アメリカの影の大統領といわれているイ―ロン・マスク氏なのだそうだ。
人工衛星を使ったビジネスは位置情報では、自動運転や船舶の航行支援、物流の効率化などに。画像、センサー、監視サービスでは、天気予報や農作物の生育予測、魚群探査、地質調査、防災、疾病監視、安全保障などに実用化されている。
日本のマスコミでは技術予測というと「生成AI」が話題の中心だが、「宇宙ビジネス」にも目を向けなければいけない。と感じた。